うつ病を理由に仕事を辞めてもいい？うつ病になる原因やおこなうべきことを解説

重労働社会の日本において、うつ病のような症状により、今の仕事を辞めたくなる方は多くいるでしょう。しかし、現在は心の病気を我慢して、仕事を続ける人のほうが多く見受けられます。

率直にいって、うつ病が原因で退職に追い込まれる形になるのは、もったいないとしか言いようがありません。

経済的な心配はあるかもしれませんが、むしろ無理をして仕事を続けるほうが危ないのです。

今回は、仕事が原因でうつ病になる理由と、仕事を辞める方法と辞める前の必要事項について解説します。

関連記事：仕事辞めたい…会社が辛いときに考えるべきことや辞める基準を紹介

仕事でうつ病になる5つの原因

仕事でうつ病になる最大の原因はストレスの蓄積です。働くうえでストレスが溜まるパターンとして、以下の5つが予測できます。

仕事が自分に向いていない 人間関係が悪い 残業が多い ハラスメントの被害に遭っている 給与が低く経済的な余裕がない

本項で、どのようにストレスが溜まっていくのかを解説します。

仕事が自分に向いていない

仕事でストレスが溜まる原因として、向いていない仕事を続けることが挙げられます。

自分に向いていないために、仕事が思うように捗らない、またいつまでも終わらないためにストレスが溜まっていくのです。

また、仕事が向いていない場合、効率よく働けないため上司に怒られやすい傾向にもあります。

人には、何事にも向き不向きが存在します。社会人として働くからには、自分に合った仕事を見つけるのが大切です。

人間関係が悪い

職場の人と馴染めなかったり、なんとなく居心地の悪い雰囲気が漂っていたりする場合は気をつけましょう。自分でも気づかない間に、ストレスが溜まっているかもしれません。

仕事と同様、人間関係にも向き不向きがあるので、思い切って職場を変えるのもひとつの手段です。

残業が多い

残業を強制されたり、残業が必要なほどに責任のある仕事を大量に任されたりすると、精神面の負担が大きくなります。

繁忙期や、一定期間大きな仕事を任された際は、限定的に残業をおこなうのは致し方ないでしょう。

しかし、時期関係なく頻繁に残業をさせるような会社は、あまり良い職場とはいえません。リスクを伴いますが、可能な限り早めの退職をおすすめします。

ハラスメントの被害に遭っている

近年、ハラスメントはさまざまな種類が見られますが、とくにパワハラやセクハラが多く見られます。

高圧的な態度を取られたり、嫌だと思う行為をされたりするのは、ストレスが溜まる大きな原因です。現に、ハラスメントでうつ病を発症し、働けなくなった社会人もたくさんいます。

ハラスメント行為は、程度によっては犯罪にもなり得ます。あまりにもひどい被害を受けている方は、訴えることも視野に入れてください。

関連記事：パワハラに該当する状況は？起こる原因や対処法・注意点などを徹底解説

給与が低く経済的な余裕がない

業務量に対し、給料が低い場合もストレスが溜まりやすくなります。給与が低いと、自由に使える余裕が得られず、娯楽や趣味を楽しめません。

なかでも、重労働にも関わらず給料が低く設定されている会社は、社員にとってとくにストレスとなるのです。

うつ病を理由に仕事を辞める方法

仕事がつらく、うつ病のような症状が出始めている方は、以下の方法を実行して退職に踏み切りましょう。

人事部に相談する 信頼できる人に相談する 診断書を提示する 退職代行サービスを利用する

とくに、仕事を辞められずに困っている方にはおすすめの方法です。

人事部に相談する

しかし、とくに上司からパワハラなどの被害に遭っている方は気にする必要はありません。

退職届も、場合によっては人事部に提出したほうがよいときもあります。

上司との相性の問題や、直接話しづらい理由がある方は、人事部へ相談してみましょう。

信頼できる人に相談する

また、社員に寄り添い、親身になって悩みを聞いてくれる相談窓口なども良いでしょう。

退職についての連絡は、本来であれば直属の上司に相談するのが基本です。しかし、上司との相性によって、言い出しづらい場合もあるでしょう。

信頼できる人に相談すれば、円満に退職する方法や、退職以外の解決策を見つけてくれるかもしれません。

診断書を提示する

上司に退職の意向を伝える際は、より退職を認められやすくするために、診断書も一緒に提示しましょう。診断書を見せることで、より体調面での深刻さを伝えられるようになります。

とくに、上司にしつこく引き止められるのが心配な方にとっては効果的です。診断書を見せれば、引き止められる可能性を下げられます。

診断書を見せ、うつ病を発症した証拠を提示しているにも関わらず、しつこく引き止める行為こそパワハラといえます。

うつの症状が深刻だと感じている方は、一度病院で診察を受け、診断書を作成してもらいましょう。

退職代行サービスを利用する

退職代行サービスに相談すれば、担当者が代わりに会社へ退職の意向を伝えてくれます。つまり、自分で話す必要がなくなるのです。

また、即日退職も可能なため、相談したその日から出社する必要もありません。

しかし注意点として、退職代行サービスは2～5万円程度の費用が必要です。利用を検討している方は、あらかじめ出費の余裕があるかもチェックしておきましょう。

関連記事：退職代行サービスおすすめランキング11選｜業者を比較してわかった選び方のポイントも解説

うつ病で仕事を辞める前におこなうべきこと

うつ病により仕事を辞める方は、以下の項目をおこなっておきましょう。

医師に診断書を交付してもらう まずは休職期間を設ける 消化できる有給がないかを確かめる 経済的な余裕があるかを確かめる

順番に解説します。

医師に診断書を交付してもらう

「診断書を提示する」でも触れましたが、うつ病で仕事を辞める際は、医師に診断書を作成してもらいましょう。

うつ病は、自覚症状が発覚しづらい病気なので、ストレスを感じても確信をもてない方は多いでしょう。

仕事にストレスを感じており、「動きたくない」「何もしたくない」という気持ちが大きい方は、医師に診てもらうべきです。

以上の症状に該当する方は、できるだけ早めに通院を検討してください。

まずは休職期間を設ける

うつ病の可能性があり、退職を検討している方は、辞める前に休職の措置を取るのも方法です。

退職ではなく、休職期間を設けたうえで、復職するかどうかを考え直すのもよいでしょう。

どれだけ考えても、辞める以外に選択肢が見つからないのであれば、退職しても問題ありません。休職期間を設けて、自分にとって良い仕事とはなにか、良い働き方はなにかを十分に考えてみましょう。

消化できる有給がないかを確かめる

就業規則にもよりますが、基本的に退職の意向を伝えた後も、およそ2週間は雇用契約が続きます。つまり、出社を求められれば、会社に出向かわなくてはいけません。

しかし、有給を消化できれば雇用契約の解除を早められるか、解除を待たずにすぐに辞められる場合もあります。

また、有給休暇は形式上「出勤」と見なされるため、休暇期間もきちんと給与が支払われます。

退職を検討している方は、残りの有給休暇をどう活用するかを考えてみるのもよいでしょう。

経済的な余裕があるかを確かめる

仕事を辞めれば収入は途絶えます。そして、当然ながら経済的な余裕がなくなれば生活はできなくなります。

退職を予定している方は、利用できる給付がないか、退職金はどれほど得られるかなどを把握しておきましょう。

どうしても経済的な余裕がない方は、ふたつ前の項でも解説した「休職期間」を得るのも手段のひとつです。

うつ病で仕事を辞めた後におこなうべきこと

実際に仕事を辞めた後は、以下の対策をおこないましょう。

労災保険の申請をする 十分に休暇を取る 転職活動を始める 失業手当を申請する

項目によっては、早めにおこなうべきものもあります。始めるタイミングは、十分に重視してください。

労災保険の申請をする

うつ病が原因で退職した方は、まず労災保険の申請をおこないましょう。

労災保険とは、仕事中や通勤中など「業務が関係した原因」でケガや病気にいたり、働けなくなったりした人に支給される給付です。

ちなみに、うつ病は心の病気に該当します。つまり、労災保険は仕事によりうつ病を発症した際にも申請できるのです。

厚生労働省では、「精神障害により労災保険が認められる条件」として、以下のように定めています。

①認定基準の対象となる精神障害を発病していること

②認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね６か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること

③業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

引用元：精神障害の労災認定｜厚生労働省

労災保険を申請する方は、あらかじめ自身の精神疾患が認定条件に該当するかを調べておきましょう。

十分に休暇を取る

本格的なうつ病を発症した場合、まともな仕事はできないうえに、転職活動もままなりません。

うつの症状は、無理をすればするほど悪化してしまいます。「まだうつ病とまではいかないだろうから・・・」などと、自己判断で動くのは危険です。

うつ病は、気づかないうちに発症し、気づかない間に悪化していきます。

休暇中は、なにも考えない時間を作ったり、好きなことだけを考えたりして過ごしましょう。

転職活動を始める

症状がすっかり消えた後は、転職活動をはじめましょう。転職活動などの仕事探しは、十分に休暇を済ませたのちに始めれば問題ありません。

ただし、収入面を考慮すると時間は有限です。うつ病が完治した後は、できるだけ早めに転職活動を始めましょう。

失業手当を申請する

転職活動をおこなっている形跡を、証拠としてハローワークに提示すれば、受給できる可能性を高められます。

とくに、経済的な不安が大きい方は、失業手当の申請をおこなっておいたほうが無難です。

失業手当については、以下の記事でも解説しています。ほかの給付金に関しても説明しているので、気になる方は目を通してみてください。

関連記事：退職後にもらえる給付金にはなにがある？具体的な内容を種類別に解説

うつ病の人におすすめの退職代行サービス

うつの症状が大きいあまり、自分で退職の意向を伝えられない方は、以下の退職代行サービスに相談してみましょう。順番に、おすすめのサービスをひとつずつ紹介していきます。

退職代行Jobs

相談すれば即日退職ができる！出社や連絡の必要なし 顧問弁護士による適性指導で安心・安全な退職 交渉権も保有しているため退職以外についても交渉可能

退職代行Jobsは、連絡しただけで即日退職が実現できる、仕事を辞められない方にとっては重宝できるサービスです。

担当者が代わりに伝えてくれるので、出社する必要も連絡する必要もありません。

また、顧問弁護士により適性指導を受けているため、スタッフは安全な代行のしかたを熟知しています。違法性のないよう心得ているため、利用者に危険な思いはさせません。

退職代行Jobsは、労働組合と提携しており、交渉権も保有しています。退職以外にも、有給の消化や未払い賃金の消化交渉もおこなっているので、困っている方はぜひ相談してください。

関連記事：退職代行Jobsの評判・メリット・デメリットは？口コミや使い方も紹介

退職代行ガーディアン

全国に対応！業種・年齢問わず代行可能 精神的ストレスや不安を抱えている方にしっかり寄り添う 長年の実績とノウハウで安全に代行

退職代行ガーディアンは、全国に対応しており業種問わず退職代行がおこなえるサービスです。

 雇用形態や年齢、会社のある地域などに関係なく、全ての方が一律2万4,800円で退職代行をおこないます。

 また上司からのパワハラや、しつこい引き止めに遭っており、大きなストレスを抱えている方にも安心して利用できます。スタッフ全員、仕事で悩んでいる利用者に寄り添う姿勢を重視しているのです。

 退職代行ガーディアンは、これまで長い間たくさんの退職代行を担当してきました。

 多くの経験と実績をもとに、いかなるトラブルにも徹底対応するので、気になる方はぜひ相談してください。

関連記事：退職代行ガーディアンの評判は？メリット・デメリットを口コミとともに解説

退職代行OITOMA

24時間対応で日中忙しい方も相談可能 安全な円満退職を実現 万が一退職できなかったときのために後払い可能（手数料あり）

 退職代行OITOMAは、365日24時間ずっと相談受け付けをおこなっている退職代行サービスです。

 日中は仕事やほかの用事で忙しい方も、空いた時間を使って気軽に相談可能です。

 また、円満退職に力を入れているため、パワハラ気質な上司やトラブルの心配がある方にも安心して利用できます。上司の引き止めに遭っている方はとくに相談してください。

 万が一、退職に失敗したときのために後払いを受け付けています。手数料が5,000円発生しますが、きちんと退職できるかがわからない方にはおすすめです。

 関連記事：退職代行オイトマの評判を口コミとともに解説！どんな人が利用すべきサービスか

まとめ｜うつ病で仕事を辞めるときは必要事項をチェックしておこう

うつ病のような症状や、過度なストレスを感じている方は、我慢せずに休む期間を設けましょう。

うつ病は、放っておいても治る病気ではなく、無理し続けても体調が悪化するばかりで解決することはありません。

また、退職を決意した際は、なにをすべきかなど必要事項を必ずチェックしてください。医師による診断書の交付や、給付の申請手続きなど、やるべきことは多々あります。

仕事への復帰や、転職活動などは、うつの症状が完全に消えてから始めましょう。少しでも症状が残っていると、再び悪化する可能性が高くなります。

経済的な問題もあるかもしれませんが、仕事よりも自身の体調管理を優先させてください。