新卒で仕事を辞めたら人生終わり？辞める前の確認事項や辞めたほうがよい場合を解説

新卒で、仕事を辞めたいと考えるのは甘えなのでしょうか。人によっては、「新卒で仕事を辞めると人生が終わる」と思う方もいるでしょう。

しかし、たとえ新卒で仕事を辞めたとしても、人生が終わりになることはありません。

厚生労働省が調査した、2020年3月に卒業した新規学卒就職者の離職状況では、以下の結果が出ました。

引用元：新規学卒就職者の離職状況(令和２年３月卒業者)を公表します

事業所の規模が小さいほど、3年以内の離職者の割合が高くなる傾向です。上記の表のように、新卒で仕事を辞めたいと考える人も一定数存在します。

本記事では、新卒社会人が仕事を辞めたいと考える理由を、新卒の離職事情とともに解説します。

関連記事：仕事辞めたい…会社が辛いときに考えるべきことや辞める基準を紹介

「仕事を辞めたい！」と新卒が考える理由

現職を辞めたくなるのには、さまざまな理由が考えられますが、おもに以下の項目が該当します。

将来のキャリアが見えなかった 人間関係が合わなかった 労働環境が合わなかった 仕事内容が合わなかった 給与・福利厚生が良くなかった

退職自体は簡単ですが、辞めた後を考えると、大変な部分もたくさんあります。仕事を辞めたいと考えている新卒の方は、別の選択肢がないかを考えましょう。

将来のキャリアが見えなかった

現在の仕事が嫌になる理由には、将来のキャリアにおけるビジョンが見えなかったことも挙げられます。現職で働いていても、身につくスキルがなければキャリアアップも難しいため、将来が不安になったケースが多いでしょう。

また近年の新卒者は、物事を現実的に考え、将来に漠然と不安を抱いている人が多い傾向です。自分にとって、成長のきざしが見えない仕事は、なかなかやりがいを見出せません。キャリアが想像できない新卒ほど退職したくなるのです。

人間関係が合わなかった

年齢問わず、現職に嫌気がさす理由には、人間関係の悩みも挙げられます。人間関係は、組織に属する際、悩みの種となってもおかしくない要素です。

人間関係が合わないと、仕事に対するパフォーマンスも下がるうえ、日々ストレスが溜まっていきます。まずは、上司に相談するなどをして、人間関係の改善や対処に踏み込んでみてください。打つ手がないと判断した際は、退職を決意してもよいでしょう。

労働環境が合わなかった

社会人が退職したくなる理由には、人間関係のほかに「労働環境」が合わないケースも挙げられます。労働環境の良し悪しは、仕事の出来具合にも影響する要素です。

「残業が多い」
「休日出勤が多い」
「過度にみんなに合わせないといけない」

 労働環境に影響するのは、上記のようにさまざまな要因が関係します。しかし、新卒の時点で労働環境が合わないと判断するのは、まだ早すぎるかもしれません。

現在の職場において、環境の悪さからストレスを感じている方は、まずは上司に相談してみてください。改善の余地がないと判断できた際は、潔く辞めてもよいでしょう。

仕事内容が合わなかった

仕事を辞めたいと考える要因には、仕事の向き不向きも含まれます。とくに、自分が苦手とする業務内容が多かった場合は、退職したいと考えたくもなるでしょう。

また、入社前に希望していた部署とは違うところへの配属となった場合、配属先の相性によっては辞めたくもなるかもしれません。

給与・福利厚生が良くなかった

現職を辞めたくなる要因には、給与や福利厚生の点にも含まれます。とくに、業務量や労働時間の割に給与が低いケースが多く、収入に満足しない社会人は多いでしょう。養う家族がいる人にとって、低い給与は大きな痛手です。

また、妊娠中や幼い子どもがいる女性にとって、産休や育休制度が充実していない会社では、働きにくさを感じる場合があります。満足できる職場で働くには、福利厚生や給与の存在も大切です。

改善して欲しい点がある方は、上司に交渉してみましょう。

新卒で仕事を辞める前に考えるべきこと

新卒で会社を辞める際は、本項で解説する項目については、最低限考えておきましょう。以下で、順番に説明していきます。十分に把握しておいてください。

改善できる対策はないか

新卒で退職したくなった方は、辞める前に「現職での改善策はないか」を考えてみてください。退職したくなるのには、なにかしらの原因があるはずです。

仕事を辞める前に、その原因となる要素が変えられれば、現職に留まるという選択肢もあるでしょう。人間関係や労働環境・給与面など、退職したいと思わせる要因を、まずは上司に交渉してみてください。

もし、上司側が交渉を受け入れてくれれば、もう少し退職の意向を考えてもよいでしょう。退職するのは、交渉が通らないとわかってからでも遅くはありません。

辞めた後にどうするか

新卒の段階で仕事を辞める際は、辞めた後にどうするかを考えましょう。新卒は、社会人になってまだ日が浅く、むしろこれから活躍していく年代です。

仕事を辞めた後も、社会人としてきちんと働いていくためのプランを立てなくてはいけません。退職後すぐに転職活動をはじめるのか、しばらく休暇を入れる場合はどれくらい休むのかなど、考えることはたくさんあります。

最近では、学生のうちに起業をしたり、業務を委託して生計を立てている人もいます。大学生のうちに働いていた場合は、その経験を活かして独立して個人で働くのも選択肢のひとつです。

仕事を辞めた後で、無職期間が長くなりすぎないように、どうやって働いていくかを考えておきましょう。

自分の勤務態度に問題はないか

いまいち仕事にやりがいを感じない場合、仕事の要領や周囲に対する思いやりなどに、問題があるかもしれません。難しくはありますが、自分が変わることで現職の雰囲気も改善され、仕事にやりがいがもてる可能性もあるでしょう。

新卒でもすぐに仕事を辞めるべき場合

新卒で仕事を辞めようか考える方で、以下の項目に該当する場合は、できるだけ早めに退職を決意すべきです。

精神的ストレスに支障をきたしている場合 対策を試みたが改善されなかった場合 ハラスメント行為が頻繁に見られる場合

順番に解説します。

精神的ストレスに支障をきたしている場合

仕事により、精神的ストレスを感じている方は、すぐに退職に移りましょう。業務内容や社内の環境は、場合によっては過度なストレスの原因になり得ます。

過度に溜まったストレスは、放っておくとストレス性障害や、うつ病などを引き起こす原因もあるため危険です。ひどいときには、肉体的な面にも悪影響を及ぼすケースもあるため、無理をせず体調管理を優先させてください。

対策を試みたが改善されなかった場合

原因の改善を試みたものの、とくに意味を成さなかった場合も仕事を辞めるべきです。「改善できる対策はないか」でも述べましたが、改善すべき点は自分と社内のふたつにあります。

社内においては、労働条件や給与などを交渉しても、改善が見られなかった場合は辞めてもよいでしょう。自分では、要領や態度に気をつけたつもりではあるものの、仕事を辞めたい気持ちがなくならないときは退職するべきです。

ハラスメント行為が頻繁に見られる場合

現在の職場で、さまざまなハラスメント行為が見られる場合、被害に遭う前に退職しましょう。ハラスメントには、パワハラやセクハラ、モラハラなど多くの種類があります。

ハラスメントのような悪質な行為に走る人が、一人の社員に交渉されたところで、改善するとは思えません。問題のある職場は、仕事を辞める前に公的機関へ訴えてもよいでしょう。

「仕事を辞めたい！」新卒で退職する前におこなうべきチェック

新卒で仕事を辞める際は、少なくとも以下の点はチェックしておきましょう。

経済的な余裕はあるか 次が決まっているか やり残した改善策はないか

退職は、人生においても大きな分岐点です。決して勢いではおこなわず、慎重に考えてください。

経済的な余裕はあるか

現時点で退職を考えている方は、経済的な余裕があるかをチェックしましょう。とくに新卒の時点で仕事を辞めると、貯金もろくにできないまま収入源を失うことになります。

また新卒での退職は、条件が満たされないため失業手当などの給付が受けられません。失業手当の受け取り条件は以下のとおりです。

退職して失業した人 退職するまえの2年間に、雇用保険に加入していた期間が通算12ヵ月以上ある人 ハローワークにて求職申請をおこなった人

給付金については、以下の記事で詳しく解説しています。失業手当についても説明しているので、気になる方はぜひ目を通してみてください。
⇒退職後にもらえる給付金にはなにがある？具体的な内容を種類別に解説

今後のキャリアプランが明確に定まっているか

新卒で仕事を辞める際は、退職後のプランを明確に定めておきましょう。転職するにしても独立する場合でも、ある程度の準備は大切です。

転職を考えている方は、転職活動をどのように進めていくかを考えてください。どの企業に応募するか、自己分析はどう進めるかなど、考える項目はたくさんあります。

また、独立する方は開業届の提出や青色申告承認申請書の提出など、さまざまな手続きが必要です。さらに、案件の獲得はどうするのかまで考えなくてはいけません。

どちらにしても、無収入である以上時間に限りがあります。退職後に慌てずに済むように、できるだけ早めにプランを考えておいてください。

やり残した改善策はないか

仕事を辞めるまえに、自らで改善できることは全て試したかどうか、最終チェックをおこないましょう。せっかく入社した職場なので、簡単に辞めるのはもったいないとしかいえません。

新卒で仕事を辞める3つのデメリット

短期間で仕事を辞める場合、新卒という時期も相まって、以下のようなデメリットが生じます。

転職活動が不利になる 辞め癖がつくおそれがある 転職先の会社も合わない可能性がある

早めに仕事を辞めたい方は、デメリットに対する覚悟も決めておきましょう。

転職活動が不利になる

新卒の段階で仕事を辞めると、転職活動で不利になってしまいます。企業側から、すぐに辞める人もしくは諦めが早い人など、マイナスな印象をもたれるためです。

とくに退職回数が多くなったり、仕事を辞めてから次の会社に応募するまでの期間が長くなったりすると注意が必要です。

新卒での会社は、少なからず警戒される可能性が高くなります。転職活動の際は、「なぜすぐに辞めたのか」について、納得してもらえる理由づくりが大切です。

辞め癖がつくおそれがある

新卒のうちに仕事を辞めると、その後もずっと辞め癖がついてしまうおそれがあります。一度、簡単に仕事を手放してしまうと、次の職場で少しでも嫌なことが起こった際、すぐに逃げ出す癖がつくのです。

転職先の会社も合わない可能性がある

仕事を辞めたいと考え、新卒のうちに現職を辞めて転職しても、次の職場もまた合わない可能性があります。転職したからといって、二度と同じ思いをしないとは限りません。

環境の悪い会社や、自分にとって合わないと感じる会社はたくさん存在するのです。会社や仕事が合わずに退職した方は、転職活動の際に業界・企業研究を入念におこないましょう。

仕事を辞めたい新卒が早めに退職する方法3選

退職を決意し、すぐに仕事を辞めたいと考えている新卒社会人は、以下の方法を実行してください。

退職の報告後に有給休暇を消化する 引き継ぎ作業を早めに終わらせる 退職代行サービスを利用する

順番に解説していきます。

退職の報告後に有給休暇を消化する

すぐに仕事を辞めたい方は、退職の旨を伝えたのち、有給の消化に移りましょう。それぞれの就業規則にもよりますが、退職の意向を話した後、2週間は雇用契約が続きます。雇用契約が続いている間は、出社と業務を要求されるのです。

しかし、退職宣言後の雇用契約を有給消化にあてることで、早く会社から離れられます。有給が残っていない場合、欠勤扱いにすることも可能です。

できるだけ早く会社から離れ、次のステップに進みたい方は、有給休暇を利用しましょう。

引き継ぎ作業を早めに終わらせる

退職の旨を伝えた後は、できるだけ早めに引き継ぎ作業を終わらせましょう。引き継ぎ作業さえ終われば、あとは必要な業務はないはずです。

2週間の雇用契約が続くといっても、やるべき仕事がなければ辞めさせてもらえる可能性があります。ただ、引き継ぎ作業が終わった際、残りの雇用期間を利用して別の仕事を振る上司がいるかもしれません。

新たな業務を任されそうになった場合は、前項で解説した有給の消化などで回避しましょう。次の目標に進むために、自分の時間は十分に確保してください。

退職代行サービスを利用する

前日の夜に退職の旨を相談すると、翌日の朝には手続きに入ってくれるのです。また、退職届の提出や貸与物の返却なども、全て郵送で済ませられるため出社の必要もありません。自分で辞められそうにない方は、退職代行サービスに相談してみましょう。

関連記事：退職代行サービスおすすめランキング11選｜業者を比較してわかった選び方のポイントも解説

仕事を辞めたい新卒におすすめの退職代行サービス

新卒で仕事を辞めたい方におすすめの退職代行サービスを紹介します。上司に引き止められそうな方、新卒で辞めるのが気まずい方は、ぜひ以下のサービスに相談しましょう。

退職代行Jobs

弁護士監修だから安心！正しいやり方でサポートを実行 いかなるトラブルや相談も追加料金なしで対応 社宅や寮暮らしの方のための引っ越しサポートも実施

 退職代行Jobsは、弁護士による監修を受けつつサポートをおこなう退職代行サービスです。法的な専門知識が備わっているため、弁護士法に違反する行為は一切おこないません。

 また、いかなるトラブルへの対応や無制限の相談には、追加料金なしで対応します。どれほど代行が長引いても、一律の料金で完結できるので安心して任せてください。

 退職代行Jobsは、社宅や社員寮で過ごしている方のために、引っ越しのサポートもおこないます。出て行くのが難しそうな方は、ぜひ当サービスに相談してみましょう。

関連記事：退職代行Jobsの評判・メリット・デメリットは？口コミや使い方も紹介

退職代行ガーディアン

スピード退社が売りの退職代行サービス 労働組合法人が守ってくれる！会社への交渉権を保有 料金は24,800円で追加料金は一切なし

 退職代行ガーディアンは、相談するだけでスピード退社が叶えられると評判の退職代行サービスです。

 東京都の労働委員会により認証された、「法適合の合同労働組合」により運営されているため、しっかりと交渉権を保有しています。交渉権により、利用者の代理人として確実な退職代行が可能です。

 料金は、一律で2万4,800円です。どのようなトラブルが起こっても、追加料金なしで全て対応できるため、安心してサポートを任せられます。

関連記事：退職代行ガーディアンの評判は？メリット・デメリットを口コミとともに解説

退職代行OITOMA

顧客満足度96%の実力！安全なサービスを提供 弁護士監修で安心・安全 全額返金保証付きだから経済的な心配無用

 退職代行OITOMAは、顧客満足度96%の評判を誇り、多くの利用者から信頼を得ている退職代行サービスです。安全な方法で、円満退職を実現させます。

 また、弁護士監修でサポートをおこなうため、非弁行為などの問題も起こりません。適切なやり方で、安全に退職まで導いていきます。

 退職代行OITOMAは、もしものときのために全額返金保証を付けています。経済的な余裕のない新卒者にも、安心して利用できるため、仕事が辞められずに困っている方はぜひ相談してください。

関連記事：退職代行オイトマの評判を口コミとともに解説！どんな人が利用すべきサービスか

まとめ｜新卒で仕事を辞めたいと考えるのは甘えではない！

新卒の段階で仕事を辞めたいと考えるのは甘えだという意見もあるでしょう。しかし、会社側に合わない要素がある以上、新卒が仕事を辞めたいと思うのは決して甘えではありません。

会社には、人間関係や職場環境・福利厚生や給与など、さまざまな要素が備わっています。一つひとつが大切な要素です。どれかひとつでも合わない要素があれば、働き心地が悪くなってしまいます。

仕事を辞めるのは甘えだなどと考えず、本気で辞めたいと感じたときは、潔く辞めてもよいのです。しかし、辞めたあとの人生は、社会人としての責任をしっかりともってください。せっかくであれば、さらなる成長を目指してキャリアアップを図りましょう。