退職代行、成功率は高いけど…注意すべきポイントや業者の選び方を紹介

退職代行サービスは、すぐに退職したい方や大きなストレスを抱えながら働いている方にとって有益なサービスです。

退職代行サービスを活用すれば、迅速かつスムーズに退職手続きが完了します。

退職代行サービスを利用すれば退職できる可能性が広がりますが、失敗するリスクもある点を押さえておきましょう。

利用する際には、業者の選び方や注意すべきポイントを知っておくことが退職成功への一歩です。

本記事では、退職代行サービスの退職成功率や信頼できる業者の選び方を解説します。

退職を検討している方は、参考にしてください。

関連記事：退職代行サービスおすすめランキング11選｜料金・口コミをもとに選び方を徹底解説

退職代行の成功率は極めて高いが注意点も

退職代行サービスは、利用者が会社との話し合いを避け、スムーズに退職手続きを進めるための手段として近年注目を集めています。

特に、肉体的・精神的な負担が大きい職場で働いている場合や、未払い賃金がある場合などに活用したいサービスです。

多くの退職代行サービスは、利用者が無事に退職できるよう入念なサポートをおこなっており、退職成功率は極めて高いとされています。

なかには成功率100%を謳っている業者もあり、サービス内容に強い自信をもっていることがうかがえます。

しかし、退職代行サービスを利用しても、会社を辞められなかった、有給休暇を取得できなかったなどのケースも考えられます。

失敗を避けるためにも、サービスを選ぶ際には業者の実績やサポート内容を調べておきましょう。

また、契約内容を十分に理解し、自分の求めるサービスが提供されるかどうかの確認も重要です。

退職は法的に認められた労働者の権利

退職は、労働者に与えられた大切な権利です。

労働基準法では退職についての規定があり、労働者は自分の意志で雇用関係を終了させることができます。

雇用期間の定めがない労働者の場合は少なくとも2週間前までに退職の旨を通知すれば、法律上の問題はありません。

退職は、労働者が望まない環境から離れるための手段であり、キャリアの方向性を決定するための重要な選択でもあります。

会社のなかで大きな精神的負担を感じていても仕事に対して多くの責任を負っている場合などは、退職そのものに抵抗があるかもしれませんが、退職は正当な権利であることを頭に入れておきましょう。

有期雇用や契約社員の場合、成功率が落ちる

退職代行サービスの利用にあたっては、有期雇用契約を結んでいる場合や契約社員として働いている場合は退職成功率が下がることがあります。

あらかじめ定められた期間が終了するまでの雇用を前提としており、正社員とは異なる特定の条件や制約があるため、契約期間内に退職すると契約違反とみなされる場合もあるでしょう。

契約満了前に退職しても問題ないケースは、下記のとおりです。

やむを得ない正当な理由の代表例としては、体調不良が挙げられます。

身体あるいは心に不調を感じた場合は、契約社員であっても退職代行サービスを利用して退職可能です。

また、労働基準法137条により、契約開始から1年以上経てばいつでも退職できます。

期間の定めのある労働契約（一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限る。）を締結した労働者（第十四条第一項各号に規定する労働者を除く。）は、労働基準法の一部を改正する法律（平成十五年法律第百四号）附則第三条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。

引用元：労働基準法 | e-Gov法令検索

そのほか、会社と合意が取れている場合も問題なく退職可能です。

契約社員や有期雇用の労働者が退職を希望する場合は、契約条件にしたがって退職手続きを進める必要があります。

場合によっては、契約期間の終了を待ったり、契約に定められた特定の退職条件を満たさなければならなかったりするケースも出てくるでしょう。

退職代行サービスを利用しても、雇用契約に基づいた交渉が必要になり、結果的に退職成功率が下がる恐れがあります。

有給消化などの交渉が不可能・または失敗する業者も

退職代行サービスを利用する際にはスムーズな退職手続きの実現だけでなく、有給休暇消化などの交渉も併せておこなってほしいものです。

しかし、全ての退職代行サービス業者が交渉をおこなえるわけではありません。

弁護士が在籍していない退職代行サービスや、団体交渉権をもつ労働組合と提携していない退職代行サービスは、会社との交渉に対応できないのが実情です。

仮にその状態で交渉をおこなえば非弁行為に該当し、処罰の対象となります。

また、十分な経験やスキルをもたない業者に依頼した場合、交渉が不十分に終わることがあります。

交渉が失敗する原因としては、業者の交渉力不足や会社側の強硬な態度などが想定されるでしょう。

また、交渉を試みても失敗するケースも考えられます。

たとえば、利用者と雇用主との関係がすでに悪化している場合などには、有給休暇の消化に関する交渉は難しくなることがあります。

退職代行サービス業者がどれだけ努力しても、有給休暇を完全に消化できない場合もあるでしょう。

スムーズな退職手続きを実現するためにも、業者選びでは、事前にどのような実績をもっているかの確認をおすすめします。

口コミなども参考にするとよいでしょう。

まともに仕事をしない悪徳業者に注意

退職代行サービスの市場が拡大するにつれ、多くの業者がサービスを提供し始めています。

しかし、全ての業者が質の高いサービスを提供しているわけではありません。

なかには、高額な料金を請求しながらも、サービスを適切に提供しない悪徳業者も存在します。

なかなか仕事を辞められない困難な状況を利用して利益を得ようと狙っているため、退職代行サービスを利用する際には特に注意が必要です。

悪徳業者の特徴としては、以下が挙げられます。

悪徳業者から身を守るためには、サービスを選択する前に、業者の評判や過去の実績を徹底的に調査することが重要です。

インターネットで口コミをチェックすれば、業者についての情報を得られるでしょう。

また、身近に退職代行サービスを利用したことがある知人がいれば、話を聞いてみるのもおすすめです。

スムーズに辞めたい人向けの退職代行業者の選び方

ここでは、スムーズに辞めたい方に向けて退職代行業者の選び方を解説します。

相場と比べて安すぎる業者は避ける

退職代行サービスを選ぶ際には、市場の相場と比較して料金が安すぎる業者に注意しましょう。

極端に安い業者は、サービスの質が低かったり詐欺だったりする恐れがあります。

特に大きなリスクは、顧問弁護士や法律の専門家を雇っていない可能性がある点です。

退職代行サービスの提供にあたっては、法的知識が欠かせません。

弁護士や専門家が在籍していないと知識が不足しているだけでなく、トラブルに発展した際の対応力にも不安が残るでしょう。

退職代行サービスの費用相場は、運営元によって異なります。

具体的な費用の目安は、下記のとおりです。

運営元	費用相場
民間企業	1万円～5万円
労働組合	2万5,000円～3万円
法律事務所	5万円～10万円

適正な料金で質の高いサービスを提供する業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取り、それぞれのサービス内容と料金を比較検討しましょう。

安さにつられることなく、サービスの質と料金のバランスを慎重に比べ、自分のニーズに最適な退職代行サービスを選ぶことが大切です。

未払い賃金などがあれば弁護士や労組と提携した業者を

退職を考える際には、未払い賃金があるなど、会社との間で解決すべき問題が残っている場合があります。

このような状況では、退職手続きを代行してくれるだけでなく、法的な問題に対処できる業者を選ぶことが重要です。

弁護士や労働組合と提携している退職代行サービスであれば、複雑な問題に対しても適切な解決策を提供してくれるでしょう。

未払い賃金の請求などに関しては会社との交渉も可能で、利用者の権利を守るために具体的なサポートをおこなってくれます。

また、交渉によって問題が解決しなかった場合でも、弁護士の協力があれば訴訟などの法的措置を検討できます。

トラブルに発展しそうなケースでは、最初から弁護士と提携した業者に依頼するのも一つの方法でしょう。

相談無料の業者がおすすめ

退職を検討する際には、不安や疑問がつきものです。

相談無料の退職代行サービスを選べば、退職手続きに関する不安が軽減されるでしょう。

無料相談を提供している業者は、サービスを実際に利用する前に、専門的なアドバイスや情報を提供してくれます。

自分の状況やニーズに合ったサポートを受けられるかどうかを事前に判断できるため、利用者にとって大きなメリットになるでしょう。

無料相談を利用すれば、複数の業者のサービス内容や対応を比較できます。

相談内容に対して誠実に対応してくれるかどうか、コミュニケーションがスムーズにおこなえるかどうかなどは、サービスの利用を決める重要な判断材料になります。

【失敗したくない方向け】おすすめ退職代行業者を紹介

ここでは、退職を失敗したくない方に向けておすすめ退職代行業者を3つ紹介します。

退職代行Jobs

料金	25,800円~
決済方法	・クレジットカード ・コンビニ決済 ・現金翌月払い（Paidy） ・銀行振込
運営	株式会社アレス
返金保証	あり
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://jobs1.jp/

退職代行Jobsは、弁護士の監修を受けている、労働組合と連携しているなどの点が特徴です。

弁護士、労働組合の双方がバックにいるため、安心して退職にかかわる手続きを任せられるでしょう。

必要に応じて会社との交渉が可能なだけでなく、24時間365日対応の即日サポートも提供しています。

追加費用なしの25,800円でサービスが提供されている点も退職代行Jobsの魅力です。

料金は後払いもできるため、手元にお金がない方でも気軽に相談できるでしょう。

退職できなかった場合には全額返金保証があります。

裏返せば、高い退職成功率を誇っている事実の現れでもあるでしょう。

無料の求人紹介サービスで転職活動を支援してくれる、社宅や寮に住んでいる方のために引越しサポートを提供しているなど、サービスも充実しています。

退職代行ガーディアン

料金	24,800円
決済方法	・クレジットカード ・銀行振込
運営	東京労働経済組合
返金保証	なし
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://taisyokudaiko.jp/

退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会に認証された合同労働組合が運営するサービスです。

バックグラウンドがしっかりしているため、安心かつ確実に退職したい方に向いているでしょう。

料金は一律24,800円で、追加料金が発生しない点も特徴です。

正社員からアルバイト、パートまで、雇用形態にかかわらず一律料金でサービスを受けられます。

退職代行ガーディアンでは、利用者が退職できなかったケースは過去に一度もありません。

確実に退職したい方は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事：退職代行ガーディアンの評判は？メリット・デメリットを口コミとともに解説

退職代行を利用する際の注意点

ここでは、退職代行を利用する際の注意点を解説します。

自分の雇用形態や社内規定を確認する

退職代行サービスを利用する前に、自分の雇用形態や社内規定を確認することはとても重要です。

雇用形態には正社員、契約社員、アルバイトなどさまざまな種類があり、退職に関するルールはそれぞれ異なる場合があるでしょう。

たとえば、契約社員は契約期間が定められているため、期間途中での退職が制限されているケースが考えられます。

規定を事前に確認しておくことで、退職代行サービスを利用する際の計画を立てやすくなります。

また、退職に関する社内のルールを遵守することは、退職後のトラブルを防ぐためにも重要でしょう。

社内規定には、退職手続きに関する事項が記載されているため、その内容を適切に守ることで、問題の発生を防げます。

自分の雇用形態や社内規定について不明な点がある場合は、人事部門や担当者に問い合わせておきましょう。

引き継ぎ資料を用意する

退職代行サービスを利用する際にも、仕事の引き継ぎは十分におこなっておきましょう。

自分が担当していた業務に関する情報を整理し、引き継ぎ資料を用意すれば、会社や同僚に対して責任を果たせます。

引き継ぎ資料としては、担当している業務の詳細や取引先の連絡先、解決していない課題の一覧などが挙げられるでしょう。

また、業務をおこなううえで必要なマニュアルやログイン情報などもまとめておく必要があります。

適切な引き継ぎによって、退職後のトラブルを避け、自分自身の尊厳を守れます。

関連記事：引き継ぎなしで退職代行を使って辞めても大丈夫？リスクやトラブルを回避する方法を解説

あらかじめ社内の私物や、借りている物をもとに戻す

退職代行サービスを利用する際には、社内にある私物を回収し、会社から借りている備品を戻しておきましょう。

あらかじめ回収・返却をしておくことで、退職後の余計な手間を減らせます。

会社から借りている備品としては、ノートパソコンや携帯電話、各種書類などが挙げられるでしょう。

退職前に返却すると退職を察知される恐れがあるため、自分の机の上に置いておく、引き出しに入れておくなどの工夫も有効です。

退職代行サービスを利用する場合は、会社との直接的な対話が少なくなるため、私物の回収・備品の返却に関しては計画的に進めておきましょう。

退職代行を利用して仕事を辞めるまでの流れ

退職代行を利用して仕事を辞めるまでの大まかな流れは、下記のとおりです。

退職代行サービスを利用して仕事を辞めるためには、まず適切な退職代行サービスを選定しましょう。

自分のニーズに合ったサービスを提供する業者を見つけ、サービス内容や料金などを下調べします。

依頼したい業者が見つかったら、自分の状況などを担当者に伝えて今後について相談しましょう。

相談後、依頼を決定したら、退職代行業者との間で正式な契約を結びます。

契約を結んだら、クレジットカード払いや銀行振込などの方法で料金を支払いましょう。

支払い完了後、退職代行サービス業者は会社への通知や退職条件の交渉、各種手続きなどを実施します。

会社の備品を返却していない場合には、このタイミングで備品の発送などを自分でおこなわなければなりません。

退職手続きが終わると、離職票や必要な書類が利用者に渡され、正式に退職完了です。

退職代行の成功率に関するよくある質問

ここでは、退職代行の成功率に関する質問に回答します。

退職代行で即日辞められますか？

退職代行サービスを利用した場合は、多くのケースで即日退職が可能です。

肉体的・精神的に厳しい職場環境に置かれているなど、すぐに退職したい場合もあるでしょう。

退職代行サービスを利用すれば、迅速かつスムーズな退職が実現されます。

具体的には、退職日までの期間は有給休暇を消化することで即日退職が可能です。

また、有給休暇が残っていなくても、欠勤扱いにすれば即日退職が認められることもあります。

契約社員や有期雇用契約を結んでいる場合は、どのように手続きを進めれば即日退職が実現できるのかを、あらかじめ退職代行サービス業者と相談して方針を固めておきましょう。

関連記事：退職代行で即日退職できる？依頼から退職までの流れや仕組みを解説

退職代行でどこまでやってくれるのか？

退職代行サービスの範囲は業者によって異なりますが、基本的には退職に関する一連の流れをまとめてサポートしてくれます。

退職に関する相談から退職意思の通知、各種手続きの代行などをおこなってくれるため、スムーズに退職を進められるでしょう。

法律事務所や労働組合が運営元の業者が提供しているサービスでは、未払い賃金や有給休暇になどに関する交渉もおこなってくれます。

また、退職後のキャリア相談や再就職のサポートを提供してくれる業者もあります。

退職代行サービスを利用する際には、事前に業者が提供するサービスの範囲を確認し、自分の退職に関するニーズが満たされるかどうかを検討しましょう。

退職の意思を伝えるだけでいいのか、それとも退職に関して交渉が必要なのかなどによって、選ぶべきサービスが変わってきます。

退職代行を利用するのはどんな人ですか？

退職代行サービスを利用する方は、さまざまな背景や理由をもっています。

共通している点は、何らかの事情で直接会社と退職について話し合うことが難しい、または避けたいと感じていることです。

具体的な例としては、下記が挙げられるで/しょう。

退職代行サービスは、さまざまな事情によって会社と対話したくない方におすすめのサービスです。

関連記事：退職代行サービスはどんな人が使う？利用する人の特徴となぜ使うのかを解説

さいごに｜信頼できる退職代行業者で自分の権利を行使しよう

退職手続きをスムーズに進めたいと考えている方は、退職代行サービスの利用を検討しましょう。

ただし、サービスを利用する際には、あらかじめ下調べを十分におこなうことをおすすめします。

退職成功率が高いとはいえ、業者選びを間違えるとさまざまなトラブルに巻き込まれる恐れがあります。

信頼できる業者かどうか事前にリサーチや口コミをチェックしておけば、成功する確率を高められるでしょう。

もし退職代行サービスの選定に迷っているなら、退職代行Jobsの利用がおすすめです。

弁護士が監修しているだけでなく、労働組合とも連携しているため、安心して全ての手続きを任せられます。

退職できなければ費用が全額返金されるサービスもあるため、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。