退職理由「しんどい」ときはどう伝える？ 負担を感じず辞める方法も紹介

仕事によるさまざまなストレスによって「しんどい」と感じる瞬間は誰にでもあります。

もし「しんどい」という思いが長く続くようなら、会社を辞めることを検討してもよいでしょう。

しかし、実際に退職するにあたっては、引き止めやトラブルなどに遭う可能性も十分あります。

本記事では、退職意思の伝え方や、退職時に起きやすいトラブルへの対処法、おすすめの退職代行サービスなどについて解説します。

仕事がしんどいと感じている方は、ぜひ参考にしてください。

しんどくて退職するなら「一身上の都合」と伝えるのが無難

職場でのストレスや身体的・精神的な負担が原因で退職する場合は、理由を「一身上の都合」とするのが無難でしょう。

「一身上の都合」という言葉は、さまざまな個人的な事情を含むため、具体的な理由を詮索されることなく受け入れられることが多い傾向です。

そのため、退職に関する事情を明かさずに退職の意向を伝えられます。

会社への不満や転職によるキャリアアップが退職の理由である場合には、この言葉を用いてできる限り波風立てることなく退職するのもよいでしょう。

詮索された場合はどうする？

退職を申し出た際に「一身上の都合」と伝えたとしても、上司や人事担当者から詳しい理由を詮索されることがあります。

その場合は、下記のいずれかの方法を取りましょう。

「一身上の都合」で押し通す場合には、どうしても話せない旨を伝え、自分のプライバシーを尊重してもらえるようお願いするとよいでしょう。

具体的な理由を聞かれたとしても、個人的な事情であり詳しくは話せないが、慎重に考えた結果、退職を決断したというように、丁寧に話すことをおすすめします。

また、退職理由を正直に伝える選択肢もあります。

キャリアアップしたい、夢が見つかったなどポジティブな理由である場合には、相手から理解を示してもらえる可能性も高いでしょう。

パーソナルな内容である場合は、信頼できる相手のみに話すと、意図しない情報拡散を防げます。

その他にも、引き止められにくいように建前の退職理由を伝える方法もあります。

この場合は、家族の事情を理由に挙げるなど、実際の退職理由を隠しつつ、納得してもらえるような理由を伝えるとよいでしょう。

病気の場合は正直に伝えよう

退職をする理由が病気や健康上の問題である場合は、その事実を正直に伝えることをおすすめします。

正直に伝えることで、上司や人事担当者が退職以外の適切な選択肢を示してくれるケースもあるでしょう。

場合によっては、必要なサポートを受けつつ働き続けられる可能性も出てきます。

そのため、病状や働き続ける意思にもよりますが、場合によっては正直に話してみるとよいでしょう。

伝える際には、医師からの診断書を見せるのもおすすめです。

必要な情報を提供すれば、会社が状況に応じたサポート体制を整えやすくなります。

退職の意思が堅い場合でも、病気や健康上の問題を正直に伝えれば、職場との良好な関係を保てます。

退職理由を隠すよりも、状況をオープンにすることで、退職手続きがスムーズに進むでしょう。

「しんどい」だけで退職しても大丈夫？

「しんどい」という感覚は、単に一時的な疲れやストレスを指すこともあれば、精神的・肉体的に深刻な状態であることもあります。

しんどいと感じながら仕事を続けることが、さまざまなリスクを引き起こす恐れもあるでしょう。

強いストレスがかかっている状態が続くと、適応障害やうつ病など精神的な病気にかかるリスクが高くなります。

精神的な不調は、職場だけでなく私生活にも悪影響を及ぼします。

プライベートな人間関係や家庭生活にも良くない結果をもたらすでしょう。

肉体的にも頭痛やめまい、高血圧、胃痛などにかかる可能性が出てきます。

また、仕事のストレスが原因で「しんどい」と感じる場合、その感覚を無視して仕事を続けると、モチベーションやパフォーマンスの低下を招きます。

結果として、職場での立ち位置も悪くなるでしょう。

このような状況にある場合は「しんどい」という感覚を真剣に受け止めることが大切です。

そのうえで、信頼できる人への相談や環境を変えることなどを検討しましょう。

退職が解決策となる場合は、自分自身を守るためにも早めに退職することも大切です。

穏便に退職するためにしておくこと

ここでは、穏便に退職するためにしておくべきことについて解説します。

あらかじめ社内外の窓口に相談する

退職を考える際には、まず社内外の信頼できる窓口に相談しましょう。

社内であれば、人事担当者や信頼できる上司、同僚などが相談相手として考えられます。

相談をすることで、円満な退職方法や今後のキャリアについてのアドバイスなどを受けられるでしょう。

社外での相談先としては、労働基準監督署内に設置されている総合労働相談コーナーや法テラス、弁護士、働く人の悩みホットラインなどが挙げられます。

退職に関して社内でトラブルとなりそうな場合には、社外の組織に相談することをおすすめします。

客観的なアドバイスを提供しつつ、必要に応じてさまざまなサポートを提供してくれるでしょう。

社内・社外ともにあらかじめ誰かに相談をすれば、自分の感じている不安や疑問に対する回答が得られることもあります。

退職の意向をどのように伝えるべきかなど、抱えている不安を正直に話しましょう。

就業規則を確認し、申し出の時期やタイミングを調整する

退職をスムーズに進めるためには、就業規則の確認が欠かせません。

就業規則を確認すれば、退職に関する会社の規定や手続き方法が明確になります。

労働基準法では退職を申し出て2週間が経てば会社を辞められますが、会社によっては1ヵ月前には申し出をすることがルールの場合もあるでしょう。

労働基準法で定められている以上、必ずしも就業規則に従う必要はありませんが、円満に退職したい場合には会社のルールに従うのも有効です。

また、退職を申し出る時期やタイミングを調整することも重要です。

タイミングを見計らうことで、職場への影響を最小限に抑えられます。

たとえば、業務が比較的落ち着いている時期を選ぶことで、後任への引き継ぎもスムーズにおこなえるでしょう。

医師の診断書を受け取っておく

退職の理由が健康上の問題である場合は、医師からの診断書を受け取っておきましょう。

診断書は、健康上の問題が退職の直接的な理由であることを客観的に示してくれる書類です。

診断書があれば、心身の健康状態を会社が十分に理解し、スムーズに退職できるよう取り計らってくれる可能性が高まります。

また、精神的なストレスが多くかかっている環境で働いている場合は、その状況が健康に悪影響を及ぼしている証拠として、医師の診断書が役立ちます。

診断書は、退職の正当性を裏付けるだけでなく、将来的に退職に関わるトラブルが起こった場合にも有効活用できるでしょう。

診断書は、裁判所での訴訟など、法的な手続きを進める際の有力な証拠にもなり得ます。

特に、パワハラや劣悪な労働環境が原因で心身の健康を崩した場合に有効です。

退職時に起きやすいトラブルと対処法

ここでは、退職時に起きやすいトラブルとトラブルに対する対処法を解説します。

退職届を受け取らない

退職届を提出しても、会社が退職届を受け取らないケースがあります。

もし、直接の上司が退職届を受け取らない場合は、より上の役職の人や人事部に退職届を出しましょう。

直属の上司と退職について揉めた場合であっても、ほかの人にアプローチすることでスムーズに退職できる場合があります。

場合によっては、労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。

労働基準監督署は、労働者の権利保護を図ってくれ、適切なアドバイスを提供してくれます。

場合によっては、会社への指導もおこなってくれるでしょう。

法律の専門家である弁護士に相談すれば、法的措置を講じることも選択肢に入れられます。

無期雇用であれば、退職届が受理されなくても退職の意思を伝えるだけで退職可能です。

契約社員や派遣社員など有期雇用である場合は「やむを得ない事情」があるときに退職が認められます。

損害賠償請求を匂わせる

退職を希望する際には、会社から損害賠償請求を匂わせられることがあります。

無期雇用であれば、退職それ自体を契約違反として損害賠償を請求されることはありません。

ただし、下記に該当する場合などは、損害賠償請求の対象となる恐れがあります。

有期雇用契約の場合、契約期間内の自己都合による退職は、病気で働けなくなった場合など「やむを得ない事由」がない限り原則として認められないとされています（民法628条）。

ただし、1年を超える有期雇用契約を締結した労働者の場合は、当該労働契約の初日から1年を経過したあとは、使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができます（労基法137条）。

民法628条または労基法137条に定める事由がないにもかかわらず、有期雇用契約社員が一方的に退職すると、損害賠償請求を受ける可能性もあります。

もっとも、実際に損害賠償義務を負うケースはかなり限定されるため、会社から請求を受けた場合には弁護士などの専門家に相談のうえ対応したほうがよいでしょう。

法律に詳しい弁護士に相談することで、会社からの請求が妥当なものであるか、またはどのような対応策が考えられるかについての専門的な意見を得られます。

場合によっては、法的措置を講じることも検討できるでしょう。

懲戒解雇扱いにする

退職届の提出後に、会社から懲戒解雇扱いと伝えられるケースがあります。

しかし、懲戒解雇は、従業員が重大な職務違反や不正行為を行ったときにのみ適用されるものです。

そのため、ただ単に退職するだけでは懲戒解雇にはできません。

合理的な理由がない限り、懲戒解雇は解雇権の濫用となり、法的に認められないのです。

覚えがないにも関わらず懲戒解雇と伝えられたら、まず懲戒解雇の根拠や証拠を明確にするよう伝えましょう。

また、会社から懲戒解雇を匂わせる発言があったとしても、退職したいとの意思を曲げずに覚悟をもって伝えることが重要です。

場合によっては、弁護士や労働基準監督署への相談も検討しましょう。

懲戒解雇の扱いと伝えられても動揺せずに冷静に対応し、自身の権利を守るために必要な手続きを踏むことが大切です。

なお、実際に不正を働いているなど懲戒解雇事由がある場合には、即時解雇や退職金不支給などの処分がくだされる可能性は十分にあります。

有給や退職金・未払い賃金を出さない

退職時には、会社が有給休暇の消化、退職金・未払い賃金の支払いをおこなわない可能性があります。

このような状況に置かれたら、まずは会社や上司との話し合いを進めましょう。

さらに、書面で自身の権利を主張することも重要です。

話し合いや書面での請求で問題が解決しない場合は、社外の労働組合や労働基準監督署、弁護士に相談しましょう。

相談をする際には、雇用契約書や給与明細、就業規則、労働時間の記録などの書類が必要です。

自身の権利を主張するためにも、関連する書類は大切に保管しておきましょう。

離職票を発行しない

離職票は失業保険の手続きを進めるうえで重要な書類ですが、退職時に会社が発行してくれないケースがあります。

離職票がないと雇用保険の申請手続きができず、失業給付を受け取れません。

退職後に離職票が手元に届かない場合には、まず会社に連絡をしましょう。

会社が適切に対応してくれない場合は、最寄りのハローワークに相談すれば、会社に対して確認や催促をおこなってくれます。

そのうえで話が進まなければ、被保険者でなくなったことの確認の請求をハローワークに対しておこないます。

この請求が認められれば、ハローワークが離職票を発行してくれるでしょう。

なるべく会社と関わらずに退職する方法

なるべく会社と直接関わらずに退職を進めたい場合は、退職代行サービスを利用しましょう。

退職代行サービスは、退職希望者の代わりに退職意向を会社に伝え、必要な手続きをサポートしてくれるサービスです。

会社職場や上司と話すことなく、スムーズに退職手続きを完了できるため、退職に関するストレスがほとんどかかりません。

また、弁護士や労働組合と提携している退職代行サービスであれば、有給消化や未払い賃金に関する会社との交渉も可能です。

そのため、退職にあたってトラブルが起きそうな場合であっても安心して任せられるでしょう。

仕事がしんどい方におすすめ退職代行業者3選

ここでは、仕事がしんどい方におすすめの退職代行サービスを3つ紹介します。

退職代行Jobs

料金	25,800円~
決済方法	・クレジットカード ・コンビニ決済 ・現金翌月払い（Paidy） ・銀行振込
運営	株式会社アレス
返金保証	あり
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://jobs1.jp/

退職代行Jobsは、弁護士による監修と、労働組合の連携を強みとしている退職代行サービスです。

利用者が抱えているさまざまな問題に対処できる体制を整えているため、仕事がしんどいと感じている方にもおすすめです。

特に、今すぐにでも退職したいという思いをもっている方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

退職代行Jobsのサービスは、24時間365日対応で、全国どこからでも利用可能です。

手続きの所要時間は最短で30分であり、即日仕事を辞められます。

会社と直接話す必要もないため、ストレスがほとんどかかりません。

料金体系が明確であるため、経済的な余裕がない方でも安心して利用できるでしょう。

退職代行辞めるんです

料金	27,000円
決済方法	・クレジットカード ・銀行振込
運営	LENIS Entertainment株式会社
返金保証	あり
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://yamerundesu.com/

退職代行辞めるんですは、全国統一労働組合と提携している退職代行サービスです。

団体交渉権をもっているため、なかなか会社が有給消化の取得を認めてくれない場合や給与を支払ってくれない場合であっても、適正に交渉をおこない、利用者をサポートしてくれるでしょう。

サービスの利用料金は27,000円で、追加費用は発生しません。

後払いも可能であるため、まずは確実に退職したいと考えている方におすすめしたサービスです。

さらに、LINEでの相談に24時間対応している点も特徴です。

退職を検討しているものの不安を感じている場合や、退職代行サービスがどのようなものか知ってから利用したい場合には、まず相談から始めてみてはいかがでしょうか。

退職代行ガーディアン

料金	24,800円
決済方法	・クレジットカード ・銀行振込
運営	東京労働経済組合
返金保証	なし
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://taisyokudaiko.jp/

退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会に認証された合同労働組合が運営しています。

メディア掲載実績も多数あるため、信頼性に優れている点が大きな特徴です。

実際に退職が成功した実績が多い業者に依頼したい、安心して任せられるサービスを探しているといった方は、退職代行ガーディアンの利用を検討してもよいでしょう。

退職代行ガーディアンに依頼をすれば、最短即日で退職が実現されます。

そのため、仕事に対してしんどいとの思いをもっており、すぐにでも辞めたい方にもおすすめできます。

雇用形態や地域、年齢に関わらず料金が一律である点もポイントです。

また、退職届の提出や貸与品の返却も郵送で問題ありません。

会社から借りている物品を返しに行かなくてもよいため、退職にかかわるストレスを感じにくいでしょう。

退職に関するよくあるQ＆A

退職に関してよく挙げられる質問に回答します。

退職理由は言わないといけない？

退職にあたって、必ずしも退職理由を会社に伝える必要はありません。

退職の理由を伝えるかどうかは、個人の判断次第です。

理由を伝える・伝えないに関わらず、無期雇用の場合には退職の意思表示から2週間経てば問題なく退職可能です。

退職を伝える際に理由を言いたくない場合には、細かい話を避けて「一身上の都合」と伝えるとよいでしょう。

もし十分に納得して会社を辞めたい場合や、退職がポジティブなものである場合には、正直に理由を話したほうがすっきりすることもあります。

置かれている状況を整理しつつ、どう話すのがよいかをしっかり考えましょう。

仕事を辞めたほうがいいサインは？

仕事を辞めたほうが自分のためになるケースはさまざまあります。

辞めたほうがいいケースのサインとしては、下記が挙げられます。

退職する理由は人それぞれですが、心身に影響が出ている場合やハラスメントが横行している場合には、早めに退職したほうがよいでしょう。

退職における「やむを得ない理由」とは？

退職における「やむを得ない理由」とは、どうしても退職が避けられない合理的かつ重大な事情を指します。

民法628条には雇用の期間が決まっていても、やむを得ない事由があるときはただちに契約解除できるとの旨が記されています。

具体的には、健康上の問題が深刻であるため働き続けられない、家族の病気や介護が必要で仕事との両立が不可能になった場合、遠くへの引越しが必要になった、などの例が挙げられるでしょう。

また、会社内でのハラスメントや不当な労働条件などが問題となっており、改善の見込みがない場合も「やむを得ない理由」に該当することがあります。

さいごに｜「しんどい」仕事からは離れてもいい

仕事が「しんどい」と感じるときに退職を考えることは、誰にとっても自然なことです。

心身の健康や今後のキャリアを守るためにも、ときには会社を離れる決断が必要なこともあります。

退職理由をどのように伝えるかは人それぞれですが、状況に応じて正直に伝えるのか「一身上の都合」とするのかなどを使い分けましょう。

ストレスなくスムーズに退職するためには、どのような工夫が必要なのかを考えることが重要です。

もし退職を伝えることが精神的にどうしても苦しい場合には、退職代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

上司や会社に退職の意思を代わりに伝えてくれるため、心の負担が軽くなり、余計なストレスを感じずに済むでしょう。

どの退職代行サービスを利用すべきかに迷ったら、退職代行Jobsの利用がおすすめです。

弁護士による監修と労働組合との提携による両輪で、退職手続きを全面的にサポートしてくれるでしょう。