「仕事できないから辞めたい」で退職していい？ 将来に繋がる考え方を紹介

「仕事が思うようにうまくいかないから辞めたい」
「自分に向いている仕事に転職したい」

今の仕事が合わずに仕事を辞めたいと感じているのに、なかなか退職を決断できない方も少なくありません。

いざ仕事を辞めるとなると、退職後の生活に不安を感じて躊躇（ちゅうちょ）する方も多いでしょう。

本記事では、仕事ができないという理由で辞めたいと感じたときに、まずすべきことを紹介します。

転職前にしておいた方がよいことを詳しく解説するので、仕事を辞めようと検討している方はぜひ参考にしてください。

「仕事できないから辞めたい」は逃げ？

「辞めてしまって本当に正解なのか？」
「一時の気の迷いで逃げているだけでないか？」

仕事ができないから辞めたい、と考えている方のなかには、上記のように悩んでいる方もいるでしょう。

「仕事を辞めたいと感じるのは単なる逃げだ」と感じている方も多いですが、結論からいうと、仕事ができないから辞めたいと感じてしまうのは必ずしも逃げではありません。

ここでは、仕事ができないから辞めたいと感じるのは逃げではない理由と、退職を決断する際に避けるべきことを解説します。

向き不向きや社風が問題の場合も

仕事ができないから辞めたいと感じるのは、逃げではありません。

スキルや経験を十分に活かしきれない仕事に就いている場合は、より自分に合った仕事に転職したいと感じるのは自然な流れだからです。

長年仕事をしていても、勤続年数に見合った成果を上げられなかったり、周囲の方と比べて力不足を感じたりすることもあるでしょう。

しかし、持っているスキルや経験を十分に活かしきれておらず、自信を喪失している場合も十分に考えられます。

仕事ができない理由は、労働者自身の能力だけでなく、働く環境や社風に問題があるケースもあります。

たとえば、社内の教育制度が整っていなかったり、会社が従業員に求める成果が高過ぎたりすると、思うような結果が得られずに、自暴自棄になってしまう方も少なくありません。

さらに、多過ぎる残業時間や低賃金のように、過酷な労働環境を強いられている場合も、仕事に対するモチベーションが上がらない原因となり、「自分は仕事ができない」と感じてしまう方もいるでしょう。

そのため、仕事ができないと感じても決して自分のせいにするのではなく、自分に向いていない仕事に就いていないか、そして社風に問題がないかをよく考えることが大切です。

勢いで辞めるのは避けよう

「仕事ができないから辞めてしまいたい」と自分を責めている方は、勢いだけで退職するのは絶対に避けてください。

まずは、仕事ができないと感じてしまう原因や理由をはっきりさせることが大切です。

明確な理由がわからないまま仕事を辞めたとしても、転職後に再び同じような理由で悩むことになる恐れがあります。

仕事に慣れたり、やり方がわかったりすれば、辞めたいという衝動が薄れてくる可能性もあるでしょう。

仕事ができないからといって、すぐに退職を決断しないよう意識してください。

今の仕事がうまくいかないと感じている場合は、単に自分の適正に合っていない仕事に就いているのかもしれません。

転職することで抱えている悩みが解決するなら、思い切って退職を決断するのも一つの選択肢です。

今後のキャリアアップのためにも、働き続けるべきか、転職すべきかを判断しましょう。

「仕事ができない！」と感じてしまう環境7選

仕事をしていると、「自分は仕事ができない」と感じてしまうこともあるでしょう。

仕事ができないと感じる場面は、年代や経験年数に関係なく、誰にでも遭遇しえることです。

仕事を辞めたいと感じた際は、なぜ辞めたいかという理由を明確にすることで、気持ちが落ち着くケースも考えられます。

ここでは、仕事ができなくて自信を喪失し、仕事を辞めたいと感じてしまう主な環境を解説します。

自身のケースに当てはまるものがないかを、確認しながら読み進めていきましょう。

まだ慣れていない新しい仕事

新卒や転職で入社したばかりの場合は、職場環境や業務内容に慣れずに「自分には向いていない」「自分はできない人間だ」と感じやすい傾向にあります。

しかし、このようなケースで仕事ができない理由は、ただ仕事に慣れておらず、効率よく業務をこなせていないことが考えられます。

職場の人間関係や仕事内容など、新しい環境に慣れることはそれほど簡単ではありません。

入社前に描いていた職場環境や業務内容のイメージと現状がかけ離れていると、すぐに退職したいと感じてしまうでしょう。

新しい仕事に慣れるまでは、誰でもある程度時間がかかります。

仕事を始めたばかりの段階では、誰でも失敗するのは当たり前のことです。

失敗したからといって自分を責めるのではなく、まずは失敗から学んでいく姿勢を大切にしてください。

たまたま失敗が続いた

失敗がたまたま続いてしまい、仕事を辞めたいと感じるケースも多くあります。

ミスの大きさに関係なく、仕事での失敗が連続してしまうと「自分はできない人間だ」「この仕事に向いていないのではないか」と悲観的な感情になりがちです。

仕事でのミスが続いてしまった場合は、ミスが多くなっている原因を特定し、解決しなければ、再び同じミスを繰り返す可能性が高いでしょう。

ミスの原因を探るためには、次の方法を試してみてください。

どのようなシチュエーションでミスが生じたかを冷静に振り返り、分析することが大切です。

また、ミスを防ぐためにも、業務内容に疑問点や不安な点がある場合は、あらかじめ確認する癖をつけてください。

また、ミスを防ぐためには、日頃から「報・連・相」を徹底するようにしましょう。

さらに、ストレスや過労が原因でミスが続いてしまう場合は、思い切って休暇を取得するのも一つの方法です。

仕事に対するモチベーションが回復するだけでなく、これからのキャリアプランについて熟考するよい機会となります。

周りの人たちが優秀

上司や同僚に優秀な人が多いと、どうしても自分のスキルや経験と比較してしまい、その結果、自信を喪失する方も少なくありません。

「周りの人たちに比べて自分は仕事ができない」と思い込んでしまうのです。

自分に自信を持てない方の特徴は、次のとおりです。

自分に自信のない人は、「周りの人たちは優秀だ」と劣等感を覚えやすい傾向にあります。

自分にないものを持っていることに嫉妬し、ネガティブな感情が生まれてしまうのです。

また、短所ばかりに目がいってしまう方は、自己評価も低くなりやすく、どんどん自信をなくしてしまうでしょう。

そのほかにも、他人の意見に流されて自分の気持ちや意見を大きく左右されやすい人も、自信を喪失しやすいといえます。

さらに、必要以上に失敗を恐れてチャレンジしない人は、自己成長の機会を失い、なかなか成果を上げられません。

成功体験を重ねられなければ、自信がつきにくくなるでしょう。

必要以上に周りの人たちと比べず、得意なことやできたことにフォーカスするよう意識してください。

上司とコミュニケーションが取りにくい

上司とのコミュニケーションがうまく取れないことで、仕事を辞めたいと感じるケースも多くあります。

社内で毎日のように顔を合わせる上司との関係性が悪いと、十分にコミュニケーションできず、意思疎通ができない恐れも高まるでしょう。

コミュニケーションが取りづらいとミスが発生しやすくなるだけでなく、ミスが発生した際に適切にフォローしてもらえずに職場で孤立してしまうケースも考えられます。

上司とうまくコミュニケーションが取れない場合は、上司と接するなかでどのようなシーンにおいてストレスを感じるのかを振り返ってみましょう。

たとえば、上司の威圧的な態度が苦手なのか、理不尽な態度にストレスを感じるのかなど、苦手と感じる理由を明確にすることで、気持ちの整理をしやすくなります。

また、上司のことが苦手でも、「仕事は仕事」と割り切って仕事に取り組むのも重要です。

仕事中に上司との関係ばかりに気を取られていると、業務効率が下がるだけでなく、自己成長の機会を逃しかねません。

与えられた業務に集中することで、仕事をやり遂げる力やスキルが身に付きます。

キャリア形成のためにも、仕事と上司との関係性は、なるべく切り離して考えるようにしましょう。

労働環境が悪く仕事に集中できない

仕事に集中できない原因として考えられるのは、主に次の3つのケースです。

そのなかでも、働く環境に悪影響を受けて集中できないケースはとても多くあります。

仕事に打ち込めなくなる労働環境には、次のようなものが挙げられます。

働く人たちの話し声や生活音が気になってしまい、業務に支障をきたすケースは少なくないでしょう。

そのほかにも、業務量の多さや労働時間の長さ、そしてオフィス内が雑然としていて汚いことなどが原因となり、仕事に集中できない方は多く存在します。

集中力がかけた状態で業務にあたると、業務効率が悪くなり、最終的に残業時間や休日出勤の日数が増えてしまうことにつながりかねません。

また、集中できないことでミスが増えやすくなり、必然と評価も低くなってしまいます。

集中力を少しでも高めるためには、日単位、週単位、月単位などでやるべきタスクを明確にし、To Doリストを作成するのがおすすめです。

視界に入るものを少なくすることで集中力が高まるとされているため、仕事スペースはなるべくシンプルにまとめるように意識してください。

適度な休憩や休息を取りながら、体も気持ちも定期的にリフレッシュするように意識しましょう。

努力が評価につながらない

「努力しているにもかかわらず、正当に評価されていない」と感じ、仕事を辞めたいと考える人も少なくありません。

評価は、本人ではなく、第三者によってされるものであるため、主観的な評価と客観的な評価にどうしてもズレが生じがちです。

上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れていなかったり、就業規則や業務マニュアルなどのルールを守れなかったりするケースは、評価される側自身に理由があるかもしれません。

しかし次のように、会社側に問題があると思われるケースもあります。

営業職のように成果が数値化される業務は数字をもとに評価されますが、数値化しにくい業務については正当に評価してもらえないケースも多くあります。

会社の評価制度や評価基準に問題がないかどうかについての側面からも考えてみるべきです。

また、ミスや失敗を乗り越えるためには、業務に対するフィードバックや説明が欠かせません。

フィードバックや説明が不十分だと、自己成長しにくく、仕事に対するやりがいを見いだせなくなりがちです。

会社の経営方針に問題がある場合も、従業員の評価が後回しとなる傾向にあります。

経営状態に問題がある場合は、倒産やリストラなどに遭うリスクも高くなるため、新しい仕事への転職を検討してみるのもよいでしょう。

過度に叱責される

上司から過度な叱責（しっせき）を受けている方も、自分に自信をなくしがちです。

大人数の前で過剰に説教されたり、休暇の取得や退職の申し出をしても受け入れられなかったりするケースは、ハラスメント行為に該当します。

上司によるハラスメントに悩んでいる場合、まずは社内に設置されている相談窓口に問い合わせてみましょう。

勤務先に相談窓口が設置されていない場合や社内での相談に躊躇する場合は、会社のあるエリアの労働局や、労働基準監督署のような社外の相談窓口に連絡してください。

万が一、上司によるパワハラやモラハラを理由に仕事を辞めたいと感じている場合は、退職時にもめる恐れがあります。

執拗（しつよう）な引き止めや脅し行為に遭わないためにも、転職を視野に入れて行動しましょう。

自力での退職が難しい場合は、退職代行サービスの利用がおすすめです。

依頼者の代わりとなり、会社に対して退職の意思を伝えてくれます。

また、依頼する業者によっては、会社との交渉ごとにも対応可能です。

退職日の調整をはじめ、有給休暇の取得や未払金の支払いなどの交渉を任せられます。

退職時に会社側とトラブルに発展する恐れがある場合は、決して自力で対応しようとせずに、第三者の力を借りて問題を解決していきましょう。

「仕事できないから辞めたい」と思ったときにまずすべきこと

仕事ができないから退職したいと感じた際に、まずすべきことを紹介します。

本当に「仕事ができない」が理由かはっきりさせる

仕事ができないから退職したいと感じる場合、まずは仕事を辞めたいと思う本当の理由を明確にしてください。

仕事を辞めたい理由がはっきりと理解できれば、適切に対処できるためです。

「ただ、なんとなく辞めたい」「ほかの同僚のように業務をこなせない」など、曖昧（あいまい）な気持ちで退職するのは絶対に避けてください。

根本的な原因が解決されないまま転職したとしても、転職先でも同じような状況に陥るリスクがあるため、注意が必要です。

休職制度や有給を使ってみる

仕事内容や職場の人間関係などに強いストレスを感じている場合は、有給休暇の取得や休職制度の利用を検討してみましょう。

仕事や職場と物理的に距離を置くことで、自己嫌悪になる機会が減り、抱えている問題や課題を解決するための方法がはっきりしてくる可能性が高まります。

適度に休息をとりながら、心身ともにリフレッシュしてください。

上司や同僚に相談する

仕事を辞めたいと感じたら、信頼できる上司や同僚に相談してみましょう。

仕事に対する不安な気持ちや、仕事ができないと思うことにつらさを感じていることなどを正直に打ち明ければ、気持ちが楽になるかもしれません。

また、同じような経験をしたことがある相手ならば、具体的なアドバイスをもらえるはずです。

客観的な意見をもとに、問題が解決する可能性も高まります。

転職で問題が解決しそうか考える

仕事をやめて転職したいと考えれば考えるほど、会社を辞めることが目的となってしまいがちです。

しかし、会社を辞めれば全ての悩みや問題が解消されるわけではありません。

退職することで自身の問題が解決するかを見極めるためには、退職したい理由を複数洗い出してみるのがよいでしょう。

退職したい理由が、仕事内容なのか、職場の人間関係なのか、それとも労働環境によるものなのかをはっきりさせれば、「辞めてしまいたい」と感じる本当の理由がわかってきます。

工夫や努力次第で現状を変えられるのか、また、これから先も今の仕事を継続していきたいかを考えることで、問題をより深く分析できます。

退職するのが本当に正しい判断であるかを見極めるためにも、問題の本質を深く掘り下げてください。

もう少し経験を積んでみる

単なる経験不足から、仕事ができないと感じるケースも少なくありません。

入社して間もない段階では、仕事のスキルを十分に習得できていない可能性があります。

特に、新卒や未経験業界・業種からの転職の場合、一人前に仕事をこなせるようになるまでにはある程度の時間が必要です。

入社して間もない方や部署異動をしたばかりの方は、すぐに辞めようとせずに、もう少し長い視点で仕事に対する適性を判断していきましょう。

「仕事を辞める」と伝えにくいケース

職業選択の自由は労働者に与えられた権利の一つであるため、会社側の状況に左右される必要はありません。

仕事を辞めると決断したものの、次のようなケースでは退職の意思を伝えにくいと感じやすいため、注意が必要です。

下記で紹介するケースでは、退職時に会社とトラブルに発展する可能性も考えられます。

スムーズに退職したい方や、退職時に会社とのやり取りを避けたい方は、退職代行サービスの利用も検討しましょう。

繁忙期で人手が足りない

繁忙期や人手不足を理由に、退職できないケースは多くあります。

しかし、現場において人手不足が生じているのは、会社側の責任です。

人材不足の状況を把握しているにもかかわらず、新たな人材を採用せず、人材を適材適所に配置しなければ、人手不足はいつまでたっても解消されません。

人手不足を理由に退職時期を引き延ばされた場合は、法律に違反する可能性があります。

退職の意思が固まっているならば、繁忙期や人手不足などは気にせずに退職の意思を伝えましょう。

引き留めや嫌味を言われそう

退職する際に、仕事に対して難癖をつける、退職することに対して文句を言われるなど、上司や同僚から執拗な引き止めに遭ったり、嫌味を言われたりするケースも少なくないでしょう。

しかし、無断欠勤や迷惑行為などがない限り、退職することに対して文句を言われる筋合いはありません。

退職は、労働者に与えられた権利の一つです。

嫌味や悪口を言われたとしても、決して感情的にならずに受け流してください。

同僚に申し訳ない

仕事を辞めたい気持ちはあるものの、これまでお世話になった同僚に申し訳ない気持ちが強く、退職の意思をなかなか伝えられないと悩む方もいるでしょう。

しかし、退職の意思が固まったら、できるだけ早いタイミングで伝えることが大切です。

特に、転職先がすでに決まっている場合は、入社日までに退職できなかった場合に内定が取り消されるケースもあります。

周りの方たちの負担を少しでも軽くしたい場合は、人事異動後のタイミングはなるべく避けることが大切です。

また、後任者への引き継ぎは丁寧におこない、これまでお世話になった方たちへの感謝の気持ちを伝えるようにしてください。

さいごに｜自分に合った環境探しも大切

「仕事ができないから辞めたい」と感じてしまうのは、必ずしも逃げではありません。

仕事ができない原因が自分の問題でない場合もあるからです。

自分だけが悪いと責めず、信頼できる上司や同僚に悩みを打ち明けて、気持ちを整理してみてください。

万が一、退職したいと感じる理由が解決できない場合は、決して無理をせずに退職することも検討しましょう。

当記事で紹介した対処法を参考にしながら、円満退職に向けた準備を進めてください。

退職代行Jobsは、顧問弁護士による監修を受け、労働組合と連携しながらサービスを展開する退職代行業者です。

一律料金で依頼できるため、見積り後に追加費用を徴収される心配がありません。

退職時はもちろん、退職後のアフターフォローも充実しており、これまで退職代行を利用したことがない方も安心して依頼できます。

気になる方は、まずは無料のLINE相談で気軽に問い合わせてみましょう。