バイトを即日退職したい… 今日限りで辞められる伝え方や退職の流れを解説

アルバイトをしていて、すぐにでも辞めたいと思うことはあるでしょう。

人間関係や労働環境の悪さ、ほかの活動にもっと時間を使いたいなど、さまざまな理由が考えられます。

早く辞めたいがあまり、無断で辞めてしまうことを考える方もいるかもしれませんが、おすすめできません。

即日辞めるとしても、アルバイト先の合意が得られたうえで辞めるようにしましょう。

本記事では、アルバイトを即日辞めたい場合の切り出し方や理由の伝え方、アルバイトを辞める際の基本的な流れなどについて解説します。

今すぐにアルバイトを辞めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

バイトを即日辞めるには、バイト先との合意が必要

アルバイトを即日で辞めるには、アルバイト先と合意しなくてはなりません。

勝手に退職すると、職場に大きな混乱を引き起こし、同僚や責任者に迷惑をかけることになるため、即日退職を実現するためには、アルバイト先から承諾を得ることは必須です。

納得してもらうためには、自分の状況を正直に説明することが望ましいでしょう。

伝え方によっては、スムーズに退職を認めてもらえるかもしれません。

しかし、合意が得られない場合は法的で定められている規定を守り、2週間は勤務する必要があります。

法的には2週間前の申告が原則

民法では、雇用契約を終了する際には原則として2週間前の通知が必要です。

この規定は正社員だけではなく、アルバイトにも適用されます。

第六百二十七条　当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用元：民法｜e-Gov法令検索

アルバイトがこの期間を守らないで退職する場合、雇用者から訴えられる可能性があります。

そのため、即日退職を望む場合でも、合意が得られなかった場合には法的な義務として2週間は働かなければなりません。

バイトを飛ぶ（バックレる）とどうなる？

アルバイトを無断で辞める行為は、「飛ぶ」といわれます。

また、「バックレる」とも表現されます。

アルバイトを飛ぶと、自分が思っている以上に深刻な結果を招くことがあるので注意してください。

無断でアルバイトを辞めると、アルバイト先が突然の人手不足によって業務に支障が出ることがあります。

その支障が大きなものであった場合には、損害賠償の対象となる恐れがあります。

アルバイトが飛んで損害賠償が請求されるケースは決して多いわけではありませんが、訴えられるリスクが少なからずある点は理解しておいてください。

また、働いた分の給料が支払われないリスクもあるでしょう。

飛ぶ・飛ばないにかかわらず、働いた分の賃金は法律上支払われるものですが、心証の悪さや憤りから、給与が支払われないという事態が考えられるからです。

給与が支払われない場合には、アルバイト先との話し合いが必要となります。

飛んだという事実があるため、もめる可能性が非常に高い点がネックです。

アルバイトを無断で辞めることで、一時的な解放感を得られるかもしれません。

しかし、さまざまなリスクを抱える可能性がある点を理解し、適切な手続きでアルバイトを辞めるようにしましょう。

バイトを即日辞めたい場合の切り出し方

アルバイトを即日で辞めたいと考えた時には、切り出し方に気をつけてください。

急な退職はアルバイト先にとっても予測していない事態であり、シフトの穴を埋めるのが難しいことがあります。

できるだけ円滑に退職するためにも、丁寧に退職したい旨を必ず伝えるようにしましょう。

ここでは、アルバイトを即日辞めたい場合の切り出し方について解説します。

基本は口頭で

アルバイトを辞めたいときにおすすめなのは、口頭で直接責任者や店長に伝えることです。

直接顔を合わせて伝えることで、自分の誠意を伝えられます。

また、双方向のコミュニケーションがとれるため、誤解も生じにくいです。

辞める理由を伝える際には、頭が真っ白になるのを避けるためにも内容をメモへ簡潔にまとめておき、ポイントを絞って話すよう心がけることをおすすめします。

また、職場や店舗があまり忙しくない時間帯を選ぶことで、相手と落ち着いて話せるでしょう。

話す際には、相手に敬意を払った言葉遣いを意識し、感謝の気持ちも忘れずに伝えてください。

口頭で伝える際の例文は、下記のとおりです。

直接口頭で伝えることで、相手に真摯（しんし）な態度が伝わり、スムーズな退職が期待できます。

やむを得ず対面できない場合

さまざまな事情によって直接退職の意志を伝えることが困難な場合は、電話やメール、LINEで退職する旨を伝えてください。

即日で辞めたいにもかかわらず、退職の意思について直接顔を合わせないで伝えることは、本来非常に失礼な行為です。

この点を頭に入れつつ、相手方に対して心を尽くして退職の意志を伝えることをおすすめします。

電話

直接会って話すことが難しい場合は、電話でアルバイトを辞めたい旨を伝えましょう。

電話は対面に比べると、自分の思いを伝えにくいものの、会話でコミュニケーションがとれます。

そのため、メールやLINEよりも誤解が少なく済みます。

電話をかける際には、職場や店舗が忙しくない時間帯を選んでください。

たとえば飲食店に勤めている場合には、営業開始前や営業開始直後で混み合っていない時間帯がよいでしょう。

電話で伝える際には、辞める理由を簡潔に、明確に伝えることが重要です。

また、事前に話す内容をまとめておくと、焦らずに話せます。

電話では、声のトーンや言葉遣いが非常に重要です。

話しにくい内容だからといって口ごもらず、自分の意志をはっきり伝えましょう。

電話で伝える際の例文は、下記のとおりです。

電話をかけることで、直接会えない状況であってもしっかりと意思を伝えられます。

メール・LINE

場合によっては、メールやLINEなどのツールを使用してアルバイトを辞めたい旨を伝えることも、選択肢の一つです。

この方法は、責任者と直接会話する機会がない場合や、緊急の場合、直接伝える勇気がない場合などに向いています。

メールやLINEで辞める旨を伝える際には、メッセージをわかりやすく、具体的に書くことを心がけましょう。

対面や電話のように対話ができないため、文章を読んだだけで相手方が状況を全て把握できる内容とすることが大切です。

メール・LINEで伝える際の例文は、下記のとおりです。

メールやLINEを通じて伝える際は、相手の都合によって返信がすぐには来ないことも考慮しましょう。

バイトを辞めるとき、理由はどう伝える？

アルバイトを辞める際には、理由をどのように伝えるかが重要です。

適切な方法で伝えれば相手方の心証が大きく変わるため、慎重な対応が求められます。

退職の理由は具体的、かつ誠実に伝えましょう。

たとえば、学業に専念する必要がある、家庭の事情があるなど、自分の状況を正直に説明することをおすすめします。

できる限りうそをつかず、正直に理由を話すことで、納得してもらえる可能性が高まります。

なるべくポジティブな理由を伝えよう

退職理由は、なるべくポジティブな内容を伝えてください。

たとえば、「学業に専念するため」という理由は、学生にとって非常に有効な表現です。

これは、学業への真摯な姿勢を示すとともに、将来の目標に対する意欲を伝えることができます。

また、「新しい技能や資格を学ぶための時間が必要なため」という理由も、自己向上を目指す前向きな姿勢として評価されるでしょう。

こうした学業やキャリアに直結するポジティブな理由を前面に出すことで、アルバイト先に退職理由を理解してもらいやすくなります。

引き留められたらどうする？

アルバイトを辞めると伝えると、責任者や店長から引き留められることがあります。

もし引き留められた場合にどう対処するかについては、事前に計画を立てておいてください。

引き留められるということは、自分の働きが評価されている証拠でもあります。

まずは、その姿勢を示してくれたことについて感謝を表しましょう。

そのうえで、退職の決断が固いことを、冷静にはっきりと伝えます。

学業への専念や就職活動に力を入れたいなど、自分が持っている計画をしっかり話すとよいでしょう。

どうしても退職を認めてくれない場合には、労働基準監督署などの公的機関に相談するのもおすすめです。

アルバイト先の行動があまりに悪質である場合には、指導をおこなってくれます。

バイトを辞める際の基本的な流れ

ここでは、アルバイトを辞める際の基本的な流れについて解説します。

なるべく2週間以上前に切り出す

アルバイトを辞める際には、退職の意向をなるべく早く伝えましょう。

できれば、1ヵ月以上前に伝えるのが望ましいです。

余裕を持って伝えることで、アルバイト先が新しいスタッフを探すための時間を確保できます。

また、現在のスタッフのシフトを調整するのにも役立つでしょう。

必要に応じて業務の引き継ぎをする時間も確保できるため、業務に支障をきたすことなくスムーズに退職できます。

1ヵ月以上前に退職の意向を伝えることで、混乱を避け、責任者や同僚に対して迷惑をかけずに済みます。

残りのシフトについて相談する

退職の話がまとまったら、残りのシフトについて責任者としっかりと話し合うことが大切です。

相談することによって、アルバイト先が人員やシフトの調整がスムーズにでき、業務への影響を最小限に抑えられます。

相談する際には、自分が担当しているシフトをどう引き継ぐかなどについて具体的に確認します。

可能な限り、退職までの期間に自分が出勤できる日を明確にしてください。

また、業務に関して引き継ぎが必要な場合は、ほかのスタッフに対する引き継ぎにも時間を割く必要があります。

最終勤務日までの計画をきちんと立て、お互いにとって気持ち良く終われるよう配慮しましょう。

周りに挨拶して退職する

退職日が近づいたら、アルバイト先の責任者や同僚に対して丁寧に挨拶しましょう。

挨拶は、これまでの感謝の気持ちを表し、辞めた後も良好な関係を維持するために大切です。

辞めた後にアルバイト先の店舗で商品を購入したり、状況が落ち着いた後に「また働かないか」と声をかけられたりするケースがあるかもしれません。

挨拶は、一人ひとりと個別におこなうことが望ましいでしょう。

可能であれば、お互いのシフトが合う最後のタイミングで、一緒に働けたことへの感謝を伝えるとスマートです。

また、仲がよかった人がいれば、連絡先を交換することで今後も交流が続けられます。

アルバイト先で朝礼やミーティングなどがあれば、その場で短く話をする機会を与えられることも考えられます。

その場合も、辞める経緯や感謝の気持ちを伝えましょう。

バイト代や書類の受け取り方法について確認する

アルバイトを辞める際には、最終的なアルバイト代の支払いや必要な書類の受け取り方法についてもしっかり確認してください。

トラブルを避け、スムーズに退職後の手続きができます。

まず、アルバイト代が支払われるタイミングについて最終確認します。

締め日や振込日が変わることはほとんどありませんが、念のために確認を取っておくことが大切です。

手渡しで受け取っていた場合には、いつ取りに行くべきかを事前に確認することをおすすめします。

また、アルバイトを辞める際には源泉徴収票を受け取れます。

源泉徴収票は、退職後に場合によっては確定申告の際に必要となるため、どのタイミングで受け取れるのかについて確認しておきましょう。

雇用保険に加入していた場合は、雇用保険被保険者証ももらえます。

貸与物を返却し、私物を持ち帰る

アルバイト最終日には、アルバイト先から貸与された物品を返却し、自分の私物を持ち帰りましょう。

制服やIDカードなどの貸与された物品がある場合、その物品を全て返却する必要があります。

返却する際は、物品の状態を確認し、必要に応じてクリーニングしてください。

また、自分のロッカーやデスクにある私物を忘れずに持ち帰ります。

場合によっては量が多くなるため、私物を持ち帰るためのバッグや箱を用意しておくとよいでしょう。

もし電話で即日退職の意向を伝えた際には、郵送で貸与物を返却します。

私物については、送ってもらう、受け取りに行く、処分してもらうかの、いずれかの対応となります。

どうしても退職を切り出しにくい場合

アルバイトを辞めたいと思っていても、退職の意向を直接伝えることが困難な場合があります。

責任者との人間関係に悩んでいる場合や職場の環境が原因でストレスを感じている場合、無理やりシフトを入れられているなどの場合は、自分から退職を切り出すのは心理的な負担が大きいものです。

そのような際は、退職代行サービスを利用しましょう。

退職代行サービスは、依頼者に代わって退職の意志を会社に伝え、必要な手続きを代行してくれます。

サービスを利用する大きなメリットは、会社や責任者と直接話をせずに済む点です。

特に、関係性がこじれている場合やトラブルを避けたい場合には非常に有効です。

さいごに｜バックレはやめよう

アルバイトを辞めたいと思ったとき、人によっては無断で仕事を辞めたいと考えることもあるでしょう。

バックレることで、働くストレスから解放され、辞めたいことを伝えなくてはならない気まずさからは一時的に逃げられます。

しかし、アルバイト先に多大な迷惑がかかるだけでなく、訴えられる、給与が振り込まれないなど、大きなリスクを抱えることになります。

自身とアルバイト先、双方にとってトラブルのない退職にするためにも、正式な手続きを踏むようにしましょう。

直接退職の意志を伝えるのが難しい場合には、退職代行サービスの利用を検討してみてください。

どの退職代行サービスを選べばよいのかわからない方は、退職代行Jobsをおすすめします。

退職代行Jobsは、弁護士が監修し、労働組合とも連携しているため、安心して手続きを任せられます。

未払いの賃金を支払ってもらいたい場合は、交渉の依頼がおすすめです。

また、料金体系も明確であるため、誰でも安心して利用できます。

審査はありますが、現金後払いに対応している点も特徴です。

アルバイトの退職代行にも対応しているので、ぜひ問い合わせてみてください。