介護職を辞めたい理由や、退職前に考えるべきことを解説。おすすめ転職先も

給与事情や労働環境など、さまざまな理由で「介護職を辞めたい」と感じている方も多いはずです。

介護職に対する不満やストレスを感じた場合は、なぜ退職したいと思うのかという理由を見極める必要があります。

本記事では、介護職を辞めたいと感じてしまう代表的な理由を詳しく解説します。

介護職を辞めたいと感じた際にやるべきことや転職先の選び方も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

介護職を辞めたい！と感じてしまう状況7選

ここでは、介護職を辞めたいと感じてしまう代表的な状況を詳しく解説します。

自身がどのケースに当てはまるのかを考えながら、読み進めてください。

収入が少ない

介護職は、重労働でありながらも、給与や待遇が良くない傾向にあります。

シフトによっては、長時間勤務を強いられるケースもありますが、それでも手取りは20万円程度に過ぎません。

厚生労働省が発表した「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護職員の令和4年12月時点の平均基本給は、31万8,230円であるとわかりました。

月収31万円の手取りはおよそ24万円です。

資格を取得したり、職場での実務経験を積んだりすれば昇給や昇格を狙えますが、上がり幅はそこまで大きくないため、不満を感じる方も少なくありません。

仕事内容に対して給与が見合わないと感じて、ほかの職種に転職したいと考えてしまうことは自然な流れです。

近年は介護職員の給与を含む処遇改善の動きが活発になっており、国も処遇改善加算などの政策を実施しています。

しかし、施設が職員の給料に還元していないケースもあり、いまだに不十分な状況であるといえるでしょう。

ハラスメントがあるなど、人間関係に問題がある

職場や利用者との人間関係によるストレスが積み重なり、ストレスを抱えているケースも少なくありません。

人間関係に問題があるケースとして、次のような例が挙げられます。

介護施設では、24時間365日利用者の方たちに寄り添いながら介護サービスを提供します。

施設で働く職員が一つのチームとなって協力しながら仕事に従事するため、ほかの業種に比べてより密な人間関係となる傾向にあるのです。

万が一、人間関係が悪化し適切にコミュニケーションが取れなかったり、職場内のサポート体制が整っていなかったりすると、働きづらさを感じるでしょう。

精神的にきついと感じ、退職や転職につながるケースも少なくありません。

施設に将来性を感じない

介護施設の経営方針に疑問や不満を感じ、自分の理想とする介護サービスを提供できないと感じて退職したいと感じる方も多く存在します。

職場に対して将来性を感じない具体例は、次のとおりです。

利用者に寄り添った介護を提供したいと考えているにもかかわらず、効率性のみを重視するよう指示されたり、理想とする介護を実践できなかったりするケースはよくある話です。

実際に、経営側が現場の状況を把握できていない場合も多く、現場で働く職員の声が採用されないことも考えられます。

現場での声や改善策が採用されなかったり、人事評価に納得できなかったりすると、職場そのものに対する不満が高まってしまうでしょう。

精神的な負担が大きい

介護職は、職場によって精神的な負担が大きく異なります。

例えば、要介護度の高い利用者の方が多い職場は、身体介護の頻度が上がって、想像以上に業務の負担が大きいケースも少なくありません。

こなさなければならない業務量も多く、精神的なストレスが増える方もいるようです。

さらに、夜勤のある職場の場合、少ない人数で利用者の見守りをしなければならず、命を預かる責任の大きさに押しつぶされてしまうと感じる方も少なくありません。

その他にも、利用者の方からの暴言や暴力に強いストレスを感じ、退職したいと考える介護職の方もいるようです。

激務についていけない

介護職の主な業務は、高齢者の方の食事や排泄・移動などをサポートすることです。

そのため、体を動かすのが難しい利用者の方の介護は、想像以上に体力が必要で、激務を強いられるケースも少なくありません。

利用者の方を何度も抱き抱えたり、持ち上げたりしなければならず、腰や膝、肩などを痛めてしまう方も多く存在します。

特に、腰痛は介護職の職業病といわれています。

厚生労働省が発表する資料によると、介護業務を含む保健衛生業において発生する業務上疾病のうち、およそ8割を腰痛が占めています。

このように、介護職の方の多くは腰痛に悩まされているため、退職を考えたり、辞めざるを得なかったりする原因となっているようです。

腰や膝などの体の痛み以外にも、夜勤・不規則な休みなどのシフト勤務による疲労が蓄積してしまい、慢性的に疲れが取れないケースもあります。

特に、慢性的に人手不足の職場だと、従業員一人あたりの業務量も必然的に多くなってしまうため、激務になりがちです。

このように、介護職の仕事量の多さや体への負担の大きさに限界を感じ、退職を検討する方も多く存在します。

やりがいを感じられない

介護職は、利用者の方やそのご家族から直接「ありがとう」「助かった」のような感謝の言葉を伝えられる仕事です。

また、施設から在宅介護に復帰するための手助けができたり、性別や年齢に関係なく職場のスタッフと協力しながら一体感を持って働けたりすることも、介護職特有のやりがいといえるでしょう。

上記のように、介護職は、やりがいを感じやすい職種であるにもかかわらず、やりがいを感じられずに退職したいと感じる方も少なくありません。

介護職にやりがいを感じられないケースとして、次のようなものが挙げられます。

介護職の仕事内容は、実際に経験してみないとわからないことが多く、就職後に「合わない」「やりがいを感じられない」と感じる方も少なくありません。

ライフステージの変化があり、仕事を続けられなくなった

結婚や出産、育児、介護など、自身のライフステージの変化があり、仕事を継続できないケースもあります。

ライフステージが変化することで独身時代のような働き方ができなくなる方も少なくありません。

介護職は、業務量が多く多忙であることから、家庭との両立が難しいとされています。

そのため、ワークライフバランスを確保するために退職を決断する方も多く存在します。

職場によっては、育児休暇や介護休暇、時短勤務などの制度を整えているケースもありますが、慢性的な人手不足によって従業員の支援制度が整備されていない施設が多いのも現状です。

このように、ライフステージの変化に合わせて柔軟に働ける職場を求めて退職を決断する介護従事者もいます。

介護職を辞めたい！と思ったときにすべきこと5選

介護職を辞めたいと感じたときに、まずすべきことをいくつか紹介しましょう。

退職・転職で問題が解決するか考える

介護職を辞めたいと感じたら「なぜ辞めたいと感じているか」を整理することから始めてみましょう。

辞めたいと感じている理由を具体的に整理すれば、退職や転職によって今抱えている問題が解決するかを判断できます。

悩みや問題を具体的に整理すれば、自分の状況を客観的に知ることにもつながります。

さらに、退職後や転職後に再び同じような問題に直面しないよう回避できるとともに、万が一同じような状況に陥ったとしても、対策や改善方法を見つけやすくなるはずです。

退職したい理由が、労働条件や職場環境である場合は、職場に対して改善を求めることも検討してください。

人手不足による業務量や残業時間の多さに問題がある場合、現場のスタッフから声をあげなければ改善されないケースがほとんどです。

同じような悩みを抱えている同僚と一緒に訴えることで、待遇改善が期待できるでしょう。

交渉をしても状況が改善されない場合は、なるべく早いタイミングで見切りをつけて、より条件のよい職場への転職を検討してください。

休職制度や有給を利用できないか調べる

介護職を続けながら転職活動をしたり、今後のキャリアプランを考えたりする余裕がないと感じている方は、転職する前に休職制度を利用したり、有給休暇を取得したりするのも一つの方法です。

仕事以外のことに意識を向けて、心身ともにリフレッシュすれば、自分が求める働き方や今後の人生について前向きに考えられるでしょう。

リラックスした状態で仕事に向き合うことで、退職したいという感情が落ち着くケースもあります。

今の職場にとどまるか、それとも退職・転職をすべきかを冷静に考えるためにも、一度職場から離れることも大切です。

上司や社外の人に相談する

退職したいという気持ちが収まらない場合は、信頼できる人に相談するのもおすすめです。

一人でモヤモヤしながら考えていても、冷静に判断できない方がほとんどです。

中立的で客観的な意見を聞くことで、自分にはない価値観に触れられたり、冷静さを取り戻せたりするでしょう。

ただし、相談する際は相手選びが重要です。

相談相手は、信頼できる上司や同僚のみと決め、噂話が広がらないよう注意しなければなりません。

職場に対する不満や愚痴をこぼしたり、上司・同僚の悪口を言ったりしないよう気をつけてください。

また、職場に相談できる人がいない場合は、家族や友人に話を聞いてもらうのもおすすめです。

ただし、介護業界での実務経験がない方に相談する場合は、具体的な解決策を見出せないケースもあると理解しておきましょう。

転職するなら、在職中に転職活動を始めておく

介護職は、業務量が多く激務であるため、働きながら次の職場を見つけることは難しいかもしれません。

ただし、可能な限り在職中に転職活動を進めておくことをおすすめします。

在職中に転職活動をするメリットは、次のとおりです。

在職中に転職活動をする最大のメリットは、納得できるまで時間をかけて転職活動ができることです。

経済的な不安から慌てて転職先を決めてしまうリスクを抑えられます。

退職してから転職活動をする場合、次の転職先の給料日までほぼ無給で生活しなければなりません。

退職した場合、失業保険は支給されるものの、自己都合による退職の場合は、申請から受給するまでおよそ3ヵ月かかります。

転職活動は平均で3ヵ月かかるといわれているため、最低でも3ヵ月分の生活費を蓄えておかなければなりません。

生活費に加えて、転職活動をする際に必要な交通費やスーツ・ネクタイなどの購入費用などのコストも考慮する必要があります。

経済的な不安がある場合は、在職中に転職活動を進めていきましょう。

続ける場合も、心身に不調が出ているなら無理をしない

介護業界で勤務することが原因で心身に不調が出ている場合は、無理にがんばり続ける必要はありません。

身体的にも精神的にもつらい状態が続いているにもかかわらず、無理して働き続けてしまうと、うつ病のような精神疾患を発症するリスクが高まります。

休職をしたり、専門家のアドバイスをもらったりしながら、状態が回復するまで休むことも選択肢の一つに入れておきましょう。

介護職を辞めるなら！転職先の選び方

介護職を辞めたいと検討している方に向けて、転職先を選ぶ3つのポイントを詳しく解説します。

経験を活かして別の施設に転職する

今の職場に対する不満がある方や職場の人間関係に悩んでいる方は、別の介護施設への転職がおすすめです。

介護業界への転職をおすすめするのは、次のような方たちです。

職場を変えるだけで悩みや問題・課題を解決できる可能性があります。

これまで培ってきた経験や知識を最大限活かせるため、転職先も見つけやすいでしょう。

介護職と一言でいっても、勤務先のサービス形態や働き方の選択肢も幅広くあります。

希望する働き方を実現できる転職先を見つけていきましょう。

介護職の強みを活かせる職種に転職する

介護職がつらくなったら、介護職で身に付けた強みや経験を活かせる職種への転職もおすすめです。

介護業界以外への転職をおすすめするのは、次のような方たちです。

転職する業界によっては、介護職で培ったスキルや経験を活かせるケースもあります。

新たな業界や職種にチャレンジすることで、今後のキャリアの幅も広げられるでしょう。

介護職からほかの業種に転職する際に、活かせる強みは次のとおりです。

介護職に就いている方は、コミュニケーション能力の高い方が多く、協調性や臨機応変に対応できる適応能力を持ち合わせている方も少なくありません。

体力や精神力も鍛えられているため、どのような仕事に対しても粘り強くがんばり抜けるでしょう。

介護職での経験や資格を活かせる職種には、次のようなものがあります。

人の役に立ちたい、人と接する仕事がしたいという方には、保育業界や接客業のような職種への転職がおすすめです。

保育士や幼稚園教諭は資格が必要ですが、保育補助であれば無資格でも勤務できるケースがあります。

さらに、介護職で得た知識を活用したいなら、介護業界や医療・福祉法人の営業職、事務職への転職も検討してみましょう。

医療・介護にまつわる知識やコミュニケーション能力を活かせるはずです。

介護職のストレスがない職種に転職する

介護職で感じやすいストレスには、主に次の4つがあります。

このような介護職特有のストレスを少しでも回避したい場合は、介護職とは異なる業界への転職を検討しましょう。

おすすめの業界や職種は、次のとおりです。

事務職は、デスクワークが中心となるため、身体への負担が少なく、体力に自信のない方におすすめです。

また製造業は、人とのかかわりが少ないため、黙々と作業をこなしたい方に向いている職種といえます。

IT業界は、今後ますます需要が伸びる業界として、安定して勤務できる点が大きなメリットです。

未経験でもスクールや通信教育などを通してスキル・知識を身に付けられるため、未経験から挑戦したい方にも最適な業界といえるでしょう。

オペレーターは、カスタマーセンターやお客様窓口のように、顧客からの問い合わせに対応する職種です。

最近では、在宅でも勤務できたり、勤務時間を自由に設定できたりするオペレーター職も増えており、未経験でも働きやすい職種といえます。

退職の申し出にストレスを感じるなら退職代行がおすすめ

介護職を辞めて、新しい職場で働きたいと感じていても、自分から言い出すきっかけがつかめない方も多いでしょう。

なかには、上司が怖くて退職の意思を伝えられないと悩んでいる方もいるはずです。

このように、退職の申し出をするのにストレスを感じている方は、退職代行の利用をおすすめします。

退職代行とは、依頼者本人に代わって、勤務先に対して退職の意思を伝えるサービスのことです。

退職代行を利用するメリットは、次のとおりです。

退職代行を利用すれば、代行業者が退職の意思を伝えてくれるため、直属の上司から執拗に引き止められたり「退職したら賠償請求する」と脅されたりする心配もありません。

辞めさせてくれないという悩みを抱える依頼者の代理として退職手続きを進めてくれるでしょう。

また、上司や同僚と顔を合わせずに退職手続きを進められるため、退職手続きの際に感じる精神的なストレスを軽減できます。

依頼する業者によっては、実質即日退職も可能です。

自力で対応するよりも短期間で退職できる点も大きなメリットです。

退職代行は、さまざまな業界や職種の方が利用できるサービスですが、なかでも介護業界に従事している方におすすめのサービスです。

その理由は、介護業界における慢性的な人手不足にあります。

介護施設は、利用者の人数に対して配置すべき介護スタッフの人数の基準が定められています。

人手不足の施設が多いなか、一人でも退職者が出てしまうと、施設を運営するうえでとても大きなダメージとなりかねません。

そのため、退職の申し出をすると、執拗に引き止められるケースも少なくないのです。

介護職を辞めたい方や介護職からの転職を検討している方は、退職代行の利用を検討してみましょう。

職場とのやりとりはおまかせ！退職代行業者3選

ここでは、介護職の方が安心して依頼できる退職代行業者を厳選して紹介しましょう。

職場とのやりとりや交渉ごとにも対応している業者のみをピックアップしているため、業者選びの参考にしてください。

退職代行Jobs

退職代行Jobsは、弁護士監修・労働組合との提携のもと、サービスを提供する代行業者です。

24時間相談・申し込みに対応しており、思い立ったタイミングですぐに相談や依頼できます。

退職が完了するまで無期限でフォローしてくれるため、職場との交渉が難航する場合も安心です。

さらに、寮・社宅からの引越しサポートや転職活動のフォローなど、退職後のフォロー体制も充実しています。

料金	26,000円~
決済方法	・クレジットカード ・コンビニ決済 ・現金翌月払い（Paidy） ・銀行振込
運営	株式会社アレス
返金保証	あり
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://jobs1.jp/

退職代行辞めるんです

退職代行辞めるんですは、完全後払い制を採用する退職代行業者です。

退職が成立したタイミングで依頼費用が発生するため、万が一退職できなかった場合は支払う必要がありません。

さらに、追加費用なしで一律料金にて依頼ができるのも安心なポイントでしょう。

即日退職にも対応しているため、今すぐにでも退職を希望する方にもおすすめの代行業者です。

料金	27,000円
決済方法	・クレジットカード ・銀行振込
運営	LENIS Entertainment株式会社
返金保証	あり
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://yamerundesu.com/

退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは、労働組合法人が運営する退職代行業者です。

20年以上の運営経験を持つ労働組合が対応してくれるため、初めて退職代行を利用する方も安心して依頼できるでしょう。

どのような雇用形態の方でも一律24,800円で依頼でき、退職が完了したあとも無料で相談を受け付けています。

料金	24,800円
決済方法	・クレジットカード ・銀行振込
運営	東京労働経済組合
返金保証	なし
後払い	可
対応時間	24時間
公式サイト	https://taisyokudaiko.jp/

さいごに｜

介護職は、慢性的な人手不足に陥っている職種の一つです。

そのため、介護スタッフが一人でも退職すると施設や事業所は大きなダメージを負うため、執拗な引き留めに遭うリスクが高いといえるでしょう。

職場からの引き留めに遭って退職できない方や退職の意思を伝えられないと悩んでいる方は、退職代行の利用をおすすめします。

スムーズに退職するためには、信頼できる実績がある退職代行サービスを活用することが大切です。

退職代行Jobsは、最短30分で手続きできるため、申し込むタイミングによっては即日退職も可能です。

依頼した当日から出社したり、職場への連絡をしたりする必要もなく、すぐにでも退職したい方に最適な代行業者といえます。

退職できない場合は「全額返金保証」もあり、安心して依頼できます。

LINEによる24時間相談を受け付けているため、気軽に問い合わせてみましょう。