懲戒解雇ってなに!? ~懲戒解雇の種類、理由とその対処方法について~

懲戒解雇ってなに!? ~懲戒解雇の種類、理由とその対処方法について~

懲戒解雇ってなに!? ~懲戒解雇の種類、理由とその対処方法について~

解雇とは

解雇とは、使用者(会社)からの一方的な通知により、労働契約を終了させる行為です。

会社から一方的に辞めてもらうというと、いわゆるクビ、のように不当で酷いイメージがあったりしますが、

必ずしもそういうわけでもなく、色んな事情のもと、解雇扱いにして、会社が労働者にある程度のお金を払いつつ、事業を円満に整理しているような場合もあります。

これに対し、労働者からの一方的な通知により、労働契約を終了させることを、辞職とよびます。

退職代行では、労働者が仕事を辞めたいのに、辞める連絡を何らかの事情でうまく出来ない…などの場合に、辞職の連絡や手続きのお手伝いをしています。

今の仕事がつらくて辞めたいけれど辞められない事情は人それぞれですが、中には、懲戒免職をチラつけられて不利益を被るのが怖くて、退職を切り出せず、ツライ仕事を無理して続けている方もいらっしゃるようです。

社員に辞められると、事業に支障は出るし、次の採用の手間や経費が大変などの負担が予想されるため、怒る・脅す・不利益をかける、などで対処しようとする経営者達は多いようですね。

個人的には、勤労意欲のなくなった労働者を、そのように恐怖で縛って無理矢理仕事に就かせていても、生産性は良くならず、会社のためにもならないと思います。

そんな働かせ方してるから、辞めたい人が増えたり、経営が良くならないのであって、

経営者たる者、そんな嫌がらせにかけているエネルギーがあったら、どうしたら魅力のある職場にできるか、みんなの意欲を引き出せるかを考え、実践すべきなのに、と思ってしまいます。

退職代行として、辞めたい人達を応援しているのも、そのような考えがベースにあり、

労働者にとって魅力のない会社からは人が流れ、

会社が職場の魅力で勝負する世の中になれば、日本の企業も労働者も活気付くと考えています。

話はそれましたが、解雇の話に戻すと、

損害賠償するぞ!などと同じように、懲戒解雇にするぞ!というのも、そんなにやすやすと出来ることではなく、正当な理由はないのに、単に脅しとして使われている場合も多いです。

(からの損害賠償請求については、会社が損害賠償すると言っているが、の記事もご参照下さい。)

単なる脅しに惑わされて、より良い職場や人生への転換の機会を逸することがないように、懲戒解雇とは何か、どのような時に認められるものなのか、について知識を得ておき、いざという時には正当な主張をして、そんな会社は自分から辞職してしまうのが良いですよね。

解雇の種類

解雇には、大きく分けて、整理解雇と普通解雇懲戒解雇とがあります。懲戒免職というのは、公務員の場合に使われる言葉です。

「整理解雇」とは、いわゆるリストラのように、会社の経営不振等の事情で、会社の存続や整理のために従業員を解雇する場合の解雇を言います。

会社の経営事情によりやむを得ないことや、役員報酬の削減等解雇の前に色々手を尽くしたことが要件になりますが、退職代行とは直接関係ない部分ですので、詳細には触れないでおきます。

「普通解雇」とは、経営上の理由以外の理由で、労働法上の規定に基づき、労働者との契約を解除することをいいます。

普通解雇や整理解雇では、30日以上前に予告(解雇予告)するか、解雇予告に代えて日給相当分を支払う(解雇予告手当て)ことなどが必要になります(労働基準法第20条)。

また後述のように、普通解雇も懲戒解雇同様に、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当である場合にのみ認められます。

「懲戒解雇」とは、社内の秩序を著しく乱した労働者に対して、処分として行われる解雇のことです。

懲戒解雇は、労使間の信用関係が破綻し、これ以上労働契約を存続させられない特別な事情がある場合に認められる解雇なので、即時解雇されることが多いです。

会社のお金を横領した場合や、経歴を詐称して就職していた場合や、注意したにも関わらず就業規則に違反する行為を度々繰り返した場合など、

社会通念上、それはクビになっても仕方ないよ…というような理由がある場合に行われるものです。

労働契約の解除については、民法627条に定めがあり、通常の期間の定めのない労働契約は、契約の一方当事者からの2週間前の通知により解約できるとされています。

ですので、民法上、労働者からの解約(辞職)は、2週間前の一方的な通知でできることになっています。

それに対し、雇用者側からの解除については、労働者保護の観点から、労働基準法によって、一定の規制がされています

これは、解雇が、賃金で生計を立てている労働者の生活に多大な影響を及ぼす重大な事態であるためです。

もちろんここでの話は全て、労働者側がその解雇に反対したい場合の問題であり、労働者も会社を辞めることに異議がない場合は、合意退職ということで、話し合いのもと円満に退職手続きが進められます。

解雇が認められる理由

労働者には、憲法で職業選択の自由が保障されていますので(憲法22条)、労働者からの退職通知には、法律上は原則として退職(辞職)に理由は必要ありません

なので、期間の定めのない契約においては、

その仕事が合わないから
上司と折り合いがつかないから
他にしたい仕事が見つかったから

などの理由で、退職することに何の問題もなく、原則としてそれを使用者に説明する義務もありません

よくテレビなどで見かける退職届も、「一身上の都合により」などと、理由の詳細は明らかでない記載になっていますね。

(注:期間の定めのある労働契約を解約する時は、民法628条「やむを得ない事情」がある場合に限られ、その説明が必要です。ただし、一年を超えた時には、労働基準法137条により、労働者は「いつでも、理由なく」労働契約を解約することができます。)

それに対して、使用者からの解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効となります(労働基準法16条)。

つまり、

従業員が気に入らない
妊娠したから今までのように使えない
病気がちだから辞めさせたい

というだけでは、客観的合理性や社会的相当性を欠き、解雇は認められない可能性が高いということになります。

そして、会社からの一方的な解雇が認められる条件である「客観的合理性」と「社会的相当性」は、労働者保護の方向に厳しく判定される傾向にあり、認められにくいのが現状です。

ですので、会社として、「客観的合理性」を担保すべく、解雇の条件を予め労働者に提示しておくために重要なのが、就業規則や労働契約の懲戒解雇の規定になります。

どんなことをしたら解雇になるのかが曖昧で、恣意的な解雇がなされることを防ぐために、懲戒解雇の条件は、予め就業規則等で明定しておかなければならないのです。

参考のために、懲戒解雇が認められる事例としては、次のようなケースが挙げられます。

・業務上の地位を利用した犯罪行為
・会社の名誉を著しく害する重大な犯罪行為
・重大な経歴詐称
・長期間の無断欠勤
・重大なセクシャルハラスメント、パワーハラスメント
・減給などの懲戒処分を受けても同様の行為を繰り返す

これらは、さすがに使用者側からの解雇を認めても不当とは言えない事情がありますよね。

逆に、これらに準じるほどの事情がない限り、ただ数回欠勤したというだけや、単に就業規則の規定に該当するだけで、必ずしも即懲戒解雇が認められるわけではないのです。

懲戒解雇のデメリット

懲戒解雇が認められるにはそのように客観的な十分な理由が必要ですが、もし懲戒解雇になった場合の不利益について記載しておきましょう。

懲戒解雇されると離職票に「重責解雇」と記載されてしまいます。

転職する場合には、転職先から離職票の提出を求められることがあるため、そういった書類から懲戒解雇されたことが明るみに出る可能性はあります。
履歴書や面接で「懲戒解雇で退職」とわざわざ伝える必要はありませんし、個人情報やプライバシー保護が厳しくなった今は、不当に明るみになる可能性は低いですが、

もしあえて、「前職を自己都合で退職した」などと嘘の申告をすれば、それは経歴詐称ということになる可能性はあります。

あと、失業保険が受給できるのが、「3か月」の給付制限の後になってしまいます。

貯金に余裕がなく、次の就職先が決まっていない場合は、キツイかもしれませんが、これはバイトを探す、すぐに転職するなどで何とかなる問題ではあります。

その他、会社が労働基準監督署から「解雇予告除外認定」を受けた場合は、即日解雇が認められ、前述の解雇予告手当てをもらうことができなくなります。

金銭的な問題としては、退職金が減額されるかもしれない、ということもあります。

退職金は、労働の対価の後払い的性質もあるので、懲戒解雇になったからといって必ず退職金が減額されるわけではありません。

不当な懲戒解雇や退職金の額が絡んでくるような場合には、早めに労働基準監督署や専門家へ相談した方がよいのではないでしょうか。

不当解雇への対処

上述のような懲戒解雇にあたることをしていないのに、懲戒解雇にするぞ!などと言われた場合、どのように対処すればよいでしょうか。

もし、もうその会社で働きたい気持ちがないのであれば、就業規則の辞職の規定に従うか、民法に従って、退職の通知を行い、さっさとそんな脅しをしてくる会社とは縁を切るのがいいかもしれません。

そして、会社に解雇理由を明確に提示するよう求めてみましょう。

使用者が労働者を解雇する場合、労働者から解雇理由を求められたら、使用者はそれに従う義務があります(労働法22条)。

これは、不当解雇について争う場合の証拠になりますし、文書として提示しなければならない以上、会社側としても、正当な理由もないのに、単なる脅しで「懲戒解雇」を振りかざしている場合は、マズイな…ということになるでしょう。

前述のように、懲戒解雇はそれなりの事情がないとそう簡単には認められないので、そんな事情がない場合には、堂々と主張しましょう。

もしも、それでも会社が強気で懲戒解雇を主張し、正当な理由を文書で提示してくる場合には、会社にもそれなりの十分な言い分があるのかもしれません。

懲戒解雇を宣告された場合、それが不当と思う場合には、解雇の無効やその間の未払い賃金を請求するなどの手段がありますが、そのような時には、法律の専門知識が必要になりますので、一人で悩まずに、早めに行政や弁護士に相談しておくのがいいでしょう。

必要な証拠を揃えておくためにも、早めの対処はとても有効です。

お近くの労働基準監督署や各市区町村の無料法律相談などもありますし、最近は初回相談無料で対応してくれる弁護士事務所も増えていますよ。

実際は、正当な理由がないのに、腹ただしい感情をぶつけて、労働者に脅しや怒りをぶつけてくる経営者がいる中、素人が一人で悩みを抱えて、働く意欲や心身の健康を害してしまうのは本当に残念です。

平気で人を脅してくるような会社に勤めていたくない、というのは当然の心情だと思います。

世の中には、もっと人間らしい温かい付き合いのできる会社も沢山あります。

賃金未払いや残業代の未払いなどの法律問題は、退職代行業者では取り扱えないですが、そのような問題はないけど、心理的に言いだせない…などの場合は、退職代行Jobsが力になれるかもしれません。

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