「仕事」という言葉の意味や捉え方を変えて、「仕事」からくるイメージや生じる気分を意図的に変化させ、仕事を楽しいものに変えていく♪というのが、今回のシリーズの目的です。
この記事の目次
なぜ「仕事」の意味を考えるのが大事なのか
なぜそれが大事かというと、
「仕事」=「ツライもの」「嫌でもやらないといけないもの」「生活するためにしなければならないもの」という意味付けやイメージを持っている人は、
「仕事」の意味を取り違えたことで、人生の多くの時間を費やす「仕事」に関して、マイナスのイメージや反応がつきまとい、人生損する確率が高いからです!
これはかなりもったいない生き方です。あと何十年も仕事しますしね、きっと。
それなら、いつだって遅くない。なるべく早めに、「仕事」=「楽しいもの」「自分の人生を有意義なものにするもの」に変えておく方がいいですよね!
今職場で非常に辛い状況にある人は、とても信じられないかもしれません。確かにすぐそう思えるのは難しいかもしれないし、現況を変えていくには、何らかの自分の行動が必要かもしれません。
でも、そんなことあり得ない、とか、どうしたらそうなれるかわからないと言って、闇雲にただ毎日生活のためだけに仕事に行く、そんな人生続けたいですか?
シリーズパート①で説明したABC理論にあるように、行動や感情を変えるには、まず捉え方を変えることからです。自分が納得いく動機があると、行動は自然と変わるのです。
人生を変えるためには、まず(1)知識や情報が必要です。そして次に自らの(2)選択や決断。最後に、(3)行動です。
(2)の選択や決断と(3)行動は、本人しか出来ません。退職代行に依頼すると、会社への退職連絡を代行してくれますが、それも「依頼する」という「行動」を本人がした結果です。
これに対し、(1)の知識や情報は、自分が探して得るものではありますが、まず誰かから提供されている必要があります。
なので、私はこの知識や情報を提供する役目によって、皆さんが今より仕事を楽しいものに変えて、より良い人生を生きて行くお手伝いをしたいと思って書いています。
「目的」を設定することが大事
人生全般についてもそうなのですが、やり甲斐を感じることや楽しくしていくには、「目的」を設定することが大事です。
確かに、目的なんて特になくても、楽しいものは楽しい、という領域はあります。
でもそれだけでは、人生が楽しいかどうかは、かなり行き当たりばったりになりますね。
それは、運任せだったり、生まれや環境に左右されるかなり「受け身」な生き方とも言えます。「受け身」が悪いわけではなく良い面もありますが、「受け身」主流の人生は、自分以外のものに左右されるという意味で、かなり不安定で心もとなく、これが不安の原因になります。
自分らしい好きな人生を創っていくためには、自分の人生を自分でコントロールしていくという「能動的」な部分がどうしたって必要なのです。
そのために必要なのが、仕事をする「目的」をしっかりもつことです。
車で出かけるのに、カーナビに「行き先」を設定するからこそ、そこにたどり着けるのであり、たどり着くための複数ルートや周辺情報、必要な金額や時間などの有益情報が手に入るのですよね。
人生や仕事でも同じです。
「目的」もないまま、ただなんとなく過ごしていると、限られた時間を無駄に過ごすことになったり、自分に全然合ってない仕事をしていても、それすら気づかないままストレスばかり溜め込んでしまうことになりかねません。
それこそ、誰か捕まえてあたり散らしたいパワハラ上司に捕まるのは、そんな人だったりします…。目的据えて自発的に行動している人は、標的にしにくいものなのです。
そもそも昔は、人は「生きるために生きる」のが精一杯で、「目的」なんてあえて設定する必要も余裕もなかったのだと思います。生きていられること自体に有り難みがあった。
でも今は、油断すると食べ物がない危機もないし、命の危険にもさらされていない。
「生きる」という意識が薄れてしまったので、あえて個々がその意味を考え意識しないと、生きている価値が感じられにくくなったのかもしれません。
逆にいうと、生きることや仕事に、人がそれぞれ好みの意味や「目的」を設定できることは、豊かな現代社会だからこその贅沢なんですね。
いち早く豊かさを手に入れたヨーロッパ諸国では、「仕事における幸せの追求」という考えはとても進んでいますね。
自分のことを自分で決める力
「思い込み」に気づく
先に、「自分らしい好きな人生を創っていくためには、自分の人生を自分でコントロールしていくという能動的な部分がどうしたって必要」と書きました。
ある意味当たり前ですが、そこで多くの人が困難を抱えるポイントがあります。
それが、人が無意識に取り込んでしまっている「思い込み」と言われているものです。
正確にいうと、これも「自分で取り入れると決めて取り入れている」という意味では、「自分で決めたこと」ではあるんですが、
幼少期などまだ自分で分別できない頃に身につけてしまったか、いわゆる社会の常識といわれているものであるために、自分が明確な意図で分別をもって決めたわけではなく、理由もわからず半ば無意識的に「そういうものだ」と思ってしまっているのが、ここでいう「思い込み」です。しかも結構多いのです…
親の価値観を子供が無意識に引き継いでしまうことは、よくいわれますね。親としては、それが正しい、それが子供のためだ、と信じきってその価値観で子供を育てているので、当然生じる現象です。でも、親だって間違えていることはあるし、時代が変わってもうその価値観はふさわしくなることだってあります。
その場合に、いつまでもその古い価値観を背負っていると、今の世界に自分が望むような生き方を自分で決定するのを困難にしている時がよくあります。
例えば、「仕事は辛くて当たり前」「石の上にも三年」。辞めたくても辞められない人の中には、この思い込みを持っているために、辛くても、三年は耐えないと一人前にはなれないと思って踏ん張っている人もいるかもしれません。
でもそれは、そういう時代もあった、とか、その人はそう考えていた、というもので、別に絶対的事実ではありません。現にそんな風に思っていない人も沢山います。昔とは比べものにならないほど技術や世界観の変化が激しい今、三年も待っていたら、全然違う状況になってしまう分野も多いです。
この「思い込み」を持っている人は、過去のどっかの時点で、誰かからそういう話を聞いて、なんとなくそうだ思って取り込んでしまっただけなのです。その時点では、自分に役立つ考え方だったのかもしれません。
また「目上の人は偉い」とかも、常識の傘をかぶった「思い込み」だと思います。
確かに、経験値が高い人に敬意を払う意味はあるでしょう。でもそれは別に年齢の上下によるものではないですし、人であれば誰にだって敬意を払うべきです。地位や年齢にかかわらず。
その辺を取り違えて、ふんぞり返って、目下の人に不合理に偉そうな目上の人がいる会社は多いのかもしれませんが…
大事なのは、「それが当たり前ではなかった」と気づくことです。違う考え方もある、と気づくことです。
自分の考えを選択・決定する
「当たり前」と思っていたことが「当たり前」でなかったと気づいたら、次にするのは、
じゃあ自分はどう考えるかや自分の立ち位置を、自分で決める作業です。
これを意識して行っていかないと、ついつい親や一昔前の「常識」といわれるものに囚われて、自分らしく今に見合った生き方に乗り換えることが難しくなってしまいます。
自分らしく自由に生きているように見える人は、そういうことをして、自分の中での「常識」を築いていった人たちなのですね♪ 自分らしく輝いて生きている人は、ちょっと常識を超えたところがありませんか?
先ほどの「石の上にも三年」の例では、例えば「辛くても頑張る意味がある時もあるけど、せいぜい一年」と考えてもいいですし、「他にもっと自分のためになる選択肢があるなら、すぐに変えてもOK」と考えるでもいいのです。
ポイントは、正解はなく、自分で自由に決めれる、ということです。
ただし、どう考えるかによって、行動や結果や気持ちは変わってくるでしょう。
この辺は、本当に正解はないので、自分に響く考え方を取り入れてみるとか、尊敬できる人の考えを真似てみるといいのではないでしょうか。
なんか違うな?って思ったら、その時点で、また考え直して、新しい考え方を取り入れたらいいのです。
その時々、真剣に考えて行ったことに間違いはないのです。全部大事な経験です。
大事なことは、自分ではっきり選択したわけではない「思い込み」に気づき、自分で考え方を決め行動した、ということです。納得できるし、自己責任もとれてます。
「仕事」の意味をどう考えるか
ではいよいよ、「仕事」とは何か、をどう考えるかに入っていきましょう。
前提としては、すでに話たように、考え方は人それぞれ自由というのがあります。
なので、ここで示すのはあくまでも例です。良いな、と思われた方は、取り入れてもらったらいいですし、自分にはもっとしっくりする考え方があるのなら、それが自分にとっての「仕事」の意味でいいのです♪ 他にも良い考えがあったら、ぜひ教えてください!私もちょっとでも仕事が楽しくやりがいあるものにしたいですので(^.^)
「仕事」の意味付けの例
(1)お金を得るためのもの
確かに、多くの場合、仕事をすることによってお金をもらうのですが、
ここにはちょっとした注意が必要です。
「仕事」=お金を得るためのものにしてしまった時、
多くの人がこのシリーズのパート①の冒頭で、「仕事」という言葉のイメージで感じたように「仕事」=「嫌でもしないといけないツライもの」になってしまう可能性が潜んでいます。
こうなると厄介なのは、パート①で説明したように、「仕事」と聞いたり考えたりしただけで、ストレスホルモンが分泌されて、押しつぶされるような感じがしたり、逃げ出したくなる反応が出てしまうというやつです…
この反応はかなり強力で、やりたいと思ってやる仕事をする時でさえ、「仕事嫌だなぁ〜」という気持ちが湧いてきたり、やりたくない気持ちが出てくるということもなりかねません(実際私はそれで悩みました…)。
なので、その対策として、これを提案します。
お金を得るためにすること、に対しては「労働」という言葉を使うのです。
多少嫌でも、自分の時間や労力を差し出して、対価としてお金をもらうのが「労働」。
そして、「仕事」という言葉を、お金以外に次の意味を加えたもっと神聖なもの(笑)として扱うのです。
要は、パート②で書いたように、気分の問題、なんで、自分が気持ちよく仕事ができるように工夫したらいいんです。
(2)自分の能力を向上させるためのもの
いろんな生き方がありますが、自分の能力を高めたい、と思っている方は多いでしょう。
能力が高いと、それだけ収入にも繋がりますし、自己実現もしやすくなりますし、人に提供できることも増えて、素晴らしい目標ですよね。
「仕事」の意味をこのように捉えている方は、多少嫌な仕事や割りに合わない仕事でも、自分の技術や経験を磨くためになるのならば、やる気を持って挑むことが可能となります。
知識や技術を積極的に学ぼうとするでしょうし、きっと達成感もひとしおで、結果もより質が高いものとなって自他共に満足度が高くなるのではないでしょうか。
(3)社会に貢献するためにすること
個人においても、企業などの組織においても、(2)と(3)が一致した時に、最高の仕事ができ、自他共に幸せにするといわれています。
個人にとっては、自分のためになること(2)と社会のためになること(3)が一致することです。この場合の自分のためにはお金を稼ぐこと(1)も入りますね。
本当に、自分がやりたいことで、社会のためにもなっている、そんな仕事ができていたら、幸せだと思いませんか?張り切って仕事したいですよね!
やる気や達成感を持って仕事をした時には、人は持てる才能を最大限に発揮して、ハイパフォーマンスで楽しく仕事をします。
そしてそれが世のため人のためにもなるんですから、もうこれは幸せの好循環です。ドーパミンやセロトニンもたくさん出ますね!
そのためにもぜひ、「仕事」にはこの意味付けを加えておくことはオススメです。せっかく大切な人生の多くの時間を費やすのです。頭の片隅に置いておいても損はありません。
(4)人間関係を築くためのもの
仕事は一人でするものはないので、これは大体の人に当てはまるかと思います。
確かに、人間関係は「仕事」には求めない、それはプライベートだけ、とするのもありだとは思います。職場での人間関係は、ドライで良いという考えもありです。
もちろんそれは人それぞれなのですが、人生において仕事に費やす時間というのは本当に長く多くの意味を持つので、職場での人との出会いも楽しめるものになると、より人生が豊かになるのになぁとは思います。
職場での出会いの良いところに、普段趣味や遊びでは出会わないような、自分とはタイプが全然違う人達と接することができることとあります。これもまた、いろんな考え方や好みを知る良い機会になったりしますね。
「仕事」の意味付け
お金は沢山のものに変えられる素晴らしいエネルギーなので、お金を稼ぐことは大事なことです。
でも、「仕事」=お金を稼ぐ手段 というだけから仕事を選んでしまうと、その会社もやはりお金を中心に回っていて、なんだか違う…という結果になってしまうことがしばしばあるように見えます。
なので、上記(1)〜(4)を自分の好みでバランスよく配合したものを「仕事」とすることで、楽しくやり甲斐持って仕事ができたり、自分がのぞむ仕事を選ぶまたは創ることができるのはないかと思います。
どう考えるかはあなたが自分で自由に決めることができます。
自分が活き活きと、自分の能力を存分に発揮して、仕事がしたくなるように、これらを参考にして、「仕事」とは何か、ということを、一度立ち止まって、あなたなりによく考えてみてはいかがでしょうか。
それによって、今の職場にいる意味が見えてくるかもしれませんし、そこにいる意味がないと決断できるかもしれませんし、次の仕事を選ぶ基準がみえてくるかもしれませんよ。
自分にとっての「仕事」の意味を考えることにより、今より仕事が楽しいものになり、人生をより良く生きる人が増えたら良いなと思います。
お読みくださり、有難うございます。